銀月(後)2
□無重力へようこそ
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このホテルに入ったのは、別に「Space Ship」と言う名前が気に入ったからではない。たまたま通りかかった先にあったのがコレで、丁度空室があったのがココだったからだ。
それでも中に入ってみると、SF映画に出てくるような装飾でそれはそれで面白かった。
宇宙船の内部のような室内はこれまた照明が青で統一されていて、置いてる小物なんかもちょっと近未来的な雰囲気のものを置いている。ベッドのシーツも布団も薄い青で本当にハリウッド映画に出てくる宇宙船の内部のようだった。
最近のラブホってのは色々工夫してんだな、と俺はそれなりに感心する。
まあ、そんなの思ったのは最初の3分くらいだけだったが。
***
「あ、この部屋の天井、星空になってんのな。」
俺は部屋の天井にプラネタリウムの如く綺麗な星空が広がっている事に少しだけ感動した。最初部屋に入った時はあまり思わなかったが、照明を落としてみるとかなり綺麗に見える。
「う・・ん。」
「あ、悪ぃ、他所向いてて。」
俺が下を向くと、月詠が俺のブツを咥えたまま上目遣いで天井を見ていた。咥えたままでもちゃんと返事をしようってのが生真面目と言うか何と言うか、妙に素直で可愛い。
「スゲー気持ちいいよ、大丈夫。」
褒めてあげると月詠は恥ずかしそうに目を伏せた。息が苦しいのか、少しだけ口を離して、それからもう一度その形のよい唇の中に俺のものを含む。
その姿だけで、下半身にそびえる熱いモンが吹き出そうになって、俺はふう、と大きく息を吐いた。
ベッドの上に膝立ちしている俺の下半身に四つんばいになった月詠が顔うずめてるんだから、これで興奮しなければそれこそホモか余程のブス専だろう。
月詠は、着ていた上着を脱ぎ、シャツとスカートだけの姿になっている。俺が半分ほどボタンを外したシャツの隙間から黒いブラが見え隠れする。
全裸になるのは恥ずかしがるからこちらの方がマシだそうなのだが、俺から見たらこっちの格好の方が相当エロい。全部見えよりチラリズムの方が素晴らしい、ってのが自論だ。そうだろう?
手を伸ばしてその細い首筋を触る。びくり、と月詠の体が震えた。
「何?気持ちいい?」
「・・・」
何も言わず、月詠はブツを舐め続けた。俺は笑いながら身をかがめ、シャツの隙間から胸を触ってみる。
「ちょ・・やめ、なんし。」
「いやぁ、俺ばっか気持ちいいのも悪いし。」
ブラの隙間に手を入れると、固くなった乳首に当たる。指先でつまんでみると、月詠が苦しそうに眉をひそめた。
「う・・ん」
「ここ好きだよね、ほら。」
強くつまむと、「ぁん!」と小さな声がした。ブツから唇を少し離して、月詠がこちらを見上げる。
そろそろ限界かな。
月詠の苦しそうな顔を見て、俺はその頬を撫でた。
そのまま頭を掴んで、その口の中に限界まで大きくなったブツを無理やり押し込めて全部出してしまいたい、そんな欲望を俺はグッと抑える。一応紳士だからね、大事な彼女に無理なんてさせられない。なんたって少し前まで男のブツなんて触ったこと無い、正真正銘の処女だったんだから。
「上手になりましたよ、月詠先生。」
わざと耳元で囁くと、月詠は恥ずかしそうに横を向いた。校内であれこれこっそりいたずらする時はわざと「月詠先生」と呼んでるから、その辺りを思い出したのかもしれない。
俺は月詠の体を持ち上げると、そのままぎゅっと抱きしめた。口付けると唇からは俺の匂いがする。自分のブツを匂う趣味なんて一切無いが、自分の女から自分の匂いがするってのはこれはこれで格別だ。
少し開いた唇から舌を差し込むと、ぎこちなく月詠がそれに答えてくる。舌を絡め、歯の裏側まで舐めるように口の中を舌で犯すと、背中に回った手に力が入った。
その勢いのまま、ベッドの上にゆっくりと押し倒す。口づけたままシャツのボタンを外し黒いブラをずらすと、窮屈なところから解放されたかのお喜ぶかのように豊満な胸が揺れた。
白く柔らかい乳房を掴む。強く掴んでみたり、優しくさすってみたり、口づけしながらも滑らかで柔らかい感触を味わう。
月詠の口の中を堪能したので唇を離すと、はぁ、と月詠の声が漏れた。声が甘い。日頃の冷たい響きなど何処へ行ったかと言うくらいに俺の耳を甘く響く。
「今度は俺の番な。」
俺は体をずらすと、固くなった乳房を口に含んだ。
「ああっ!!」
月詠の体がびくり、と震える。俺は勝手知ったるなんたらで、そのまま舌で乳首を転がすように舐めていった。
「やぁ・・・あっ!あんっ!!」
その度に甘い声が小さく響く。
ちゅっちゅと音をさせながら片方の乳首を吸い上げ、もう片方のそれを手でつまむ。二箇所から刺激をくわえられた月詠は、身をよじりながら声をあげた。
「ん・・・あ、あん、あっ・・・あっ!!」
声を我慢しようとする姿もそれはそれで乙ではあるが、それでは物足りない。
いつもは月詠や俺のマンションでしてるのだが、その時は隣に聞こえたら嫌だからと声を抑えるのでわざわざホテルまで来たのだ。俺が満足するくらい、声を聞かせてもらわなければ困る。
唇を離すと俺はもう少し身をずらした。白い太ももの間に割り込み足を抱えると、月詠が顔を少しあげこちらを見る。
「まだ、挿れないよ。」
俺は笑った。自分の方も実は結構限界が近づいているのだが、今日の所は俺の息子にもう少し我慢してもらおう。
月詠の両足を開くと、その間に顔をうずめる。
「ちょ・・銀八!」
月詠が体をあげようとする。手でそれを優しく押さえると、俺はまだ履いたままの黒い下着の隙間に舌を差し入れた。
「や・・・っ!!」
そこは既に濡れ始めていた。にじみ出ている愛液を舐めるとぶるり、と月詠の体が震える。
「ちゃんと声、聞かせてよ。」
濡れた割れ目の中に舌を押し入れる。逃げようとよじる身をしっかり捕まえて、舌で割れ目をなぞると奥から愛液が溢れて来た。ぴちゃぴちゃとわざと音を立てそれを吸い上げる。
「ん・・・これ、好きなんだ。」
「はっ・・・あっ・・・ゃあ、ああ、はぁ・・ん!!」
こんなに好きならもっと早くにやってやりゃよかった。俺は反省しつつ今後の為に、と舌を小刻みに動かす。割れ目の間のぷくりと膨れた蕾を舌で舐めると、少し力を入れてそれを吸った。
「ひゃあ・・・あ、あ、あん、あああああ!!ぎん・・ぱち・・・やめ・・ダメ・・じゃあ、あ!!!」
抗議しながらも月詠の声は甘く、その体は熱く火照り、愛液は尻まで滴り落ちそうなくらい溢れていた。それをすくうように舐め、時に奥からそれを吸い上げる。吸い上げながら指を月詠の中へ挿し込み、その内側を優しくこすっていく。
その度に月詠は身をよじり、背を逸らして声をあげ歓喜の声をあげる。
信じられないよな。こんないい女が、こんな姿見せるのは俺だけなんだぜ。誰かれ構わず言いふらしたくなってくる。勿論聞かせる気は全く無いのだが。
「・・・ゃあ、あああ・・・あん」
月詠のかすれるような声が一際大きくなった。
「やぁ・・そ・・・こ・・・ダメじゃ、ダメ・・・!」
「ダメじゃないでしょ、喜んでるよ、ここ。」
「あ・・・やだ・・・そんな事・・・あぁ、ん、ああああ!!!」
「トロトロになってる。」
「やぁ・・・ん!!ぎ・・・んぱぁ・・・あ、あ、あん、はぁ、ん、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ん!!」
もう少しかな、と俺は勢いよく愛液を吸い上げ、膨れた蕾を指ですい、となぞった。
「・・・ゃ・・・・・あん!!ああっん!!」
高い声があがり、月詠の体が大きく跳ねる。少しだけぷるぷると震え、そして一気に脱力した。
俺は顔をあげ、手の甲で口を拭う。口の周りはべたべたに濡れていた。俺の唾液なのか月詠の愛液なのか、もう混ざり合ってどっちだか分からない。
「だいじょぶ?」
「・・・大丈夫じゃ。」
顔を覗き込むと、恥ずかしそうに月詠は目を逸らした。コイツのこういう仕草は本当に可愛いと思うのだが、それを言うと今度は怒り出すので俺は口を閉じる。
代わりにまだ履いたままの黒い下着に手をかける。ずり下ろすとそれはべったりと粘液がついていた。
「これ、なーんだ?」
「知らぬ。」
ぷい、と横を向く月詠の頬に手を伸ばすと、その唇に口づけた。月詠の手が俺の背に回ったところで、両足を大きく開かせる。
ミニスカートってのはこういう時本当に便利だ。スカートをずりあげつつ、月詠の中へ俺のブツを押し入れた。
「・・・っ。」
少し苦しそうに月詠が呻く。まだイマイチ行為に慣れていないようで、指は大丈夫でも俺の息子が中に入るといつも苦しそうだ。
それでも既に濡れていた中には、すんなりと入った。月詠が苦しくないように、と俺は入れたまま少し動きを止める。
ふう、と月詠が息を吐く。
「大丈夫・・じゃ。」
いじらしく微笑む姿に俺はいたく感動した。
全くこの女はどうしてこう、人のツボを的確に抑えていくのだろうか。しかも、無自覚に。
「力、抜けよ。」
お言葉に甘えて俺が動き始めると、少し苦しいのか月詠は眉を寄せながら俺にぎゅ、としがみついて来た。太ももを抱え上げ、大きく足を広げさせるとその中へ己を突きたてる。
うっうっと小さく声が聞こえる。痛いのだろうか、そんな事も思ったが悪い、もう止められそうにない。
俺は月詠を見下ろすように体を起こした。行き場の無くなった月詠の手を握り、ベッドの上に縫い付ける。
絶景だ。
髪を乱し、ベッドの上で荒く息を吐く自分の女。
ほとんど開かれた白いシャツに黒いブラにずれたそれから覗く美しい乳。
黒のミニスカートは大きくずりあげられ、そこから伸びる形のよい太ももの間には俺のブツが突き刺さっている。
女は上気した顔で俺を見上げている。
恥ずかしさからか痛みからか、目はかすかに潤んで、呆けたような表情で俺を見つめる。
その姿に、びくん、と俺のブツがひときわ大きく膨らんだ。
奥深くに隠された場所も。
悦びに火照った顔も。
苦しげで、だけど甘い声も。
快楽に震える体も。
全部、俺だけの、もの。
俺はふう、と息を吐いた。知らず知らず笑みがこぼれる。
やっぱり、最高の女だ。
「すげーエロい顔してる、今。」
「馬鹿・・もの。」
月詠は両手で顔を覆い横を向いた。
最高にエロい姿を堪能すると再び俺は動き始めた。少しずつ動きを速め、少しずつ力強く腰を打ち付ける。
「っ・・・う・・・あ・・・っ!!」
月詠は顔を横に向け、じっと目を瞑っている。痛いのと快感が混ざっているのか、苦しそうな顔をして甘い声をあげる。
額から汗が流れていく。手の甲でそれをぬぐうと、ぽたり、と一粒月詠の胸の上に落ちた。
「なあ・・・。」
「な・・んじゃ。」
俺の声も月詠の声もかすれていた。甘い甘い響き。
「無重力でエッチしたら、どんな感じになるんだろうね。」
「な・・・馬鹿な事・・を。」
「だってさぁ。無重力だったらこうやって腰動かすの結構大変そうじゃん。」
俺が強く打ちつけると、月詠は少し苦しそうに声をあげた。俺はそれでも動くのを止められない。止められる訳ねぇだろ、こんなに気持ちいいの。
ふと、月詠が目を開けた。俺のほうを見上げる。否、俺の後ろを見ている。
「星・・。」
「ん?」
「星が・・・降って来そうじゃな。」
月詠が星を掴むように、手を伸ばした。俺は動きを一旦止め、その手を捕まえて軽く口付ける。
「いいね。」
月詠の首筋を舐めると、ビクリと体が震えた。俺が動くと月詠も大きく息を吐く。
満天の星空の中で、二人っきりでやらしい事するなんて最高じゃない。
他のやつらの事忘れるくらい、互いに溺れて。
朝が来るのを忘れて、このままずっと夜を味わうってのもいいじゃない。
俺が再び動きだすと月詠も小さく声をあげる。悲鳴のような小さなかすれ声ですら愛おしい。
汗を垂らしながら、俺は動き続けた。月詠のナカが熱い。
月詠が手を伸ばして来た。首に縋りついて来たので体を倒し、俺達の体をピッタリとくっつける。
「つくよ・・・俺のこと、呼んで。」
「あ・・・ん、ぎん・・ぱち。」
「もっと。」
「ぎ・・ん・・・あっ、あっ、やぁ、ぎんぱ・・ぁ・・」
「い・・・くぞ。」
じゅぶじゅぶと音がして、溢れ出る愛液でぐしょぐしょになる。
「ぁ・・・ん、ぎん・・ぱち・・・きなんし・・」
−−−ああ、コイツを愛してる−−−
甘いかすれ声を聞きながら、俺は己の欲望を月詠のナカに吐き出した。
***