銀月(後)2
□寒い冬には、ラブとバブ
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「あら、月詠どうしたの?」
部屋でゴソゴソしている月詠に、日輪が声をかけた。
「な・・何でもない。ちょっと薬探してて・・ゲホッ」
月詠は慌てて言うと、どうかしたのか?と日輪に問うた。
「ああ、今百華から連絡があって、なんか強盗が出たらしいって・・今追いかけてるらしいけど・・大丈夫?」
「分かった。わっちは大丈夫じゃ」
月詠は立ち上がるとひのやを飛び出した。
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「あっちだ!!」
「追いかけろ!!!」
声のする方へ走って向かう。
どうやら近くまで来ているらしい。声が近づいてきた。
と、その時。
少し先の角から、慌てて走る男が見えた。
「あいつか!」
月詠は男の行く手を塞ぐように立ちはだかる。
「止まりなんし。で無ければ、斬る。」
クナイを手にすると、一瞬男が立ち止った。しかし、刀を抜くと、月詠に飛びかかってきた。
その刀をさっと避け、反撃しようとした時。
ゲホッゲホッ。
激しい咳に、一瞬むせる。
その隙に、男が再び向かってきた。
しまった。
そう思った時。
グァシ!!!
男の頭に木刀が叩きつけられ、そのまま男は昏倒した。
「こんな雑魚に手こずるたぁ、死神太夫様もウイルスには勝てないって事かい?」
ズルズルズル・・鼻をすすりながら、銀時が言った。