長編2

□5
3ページ/4ページ

「なんじゃ?こんな時間に。」

源外がドアを開けると。


『ああ、ココにいた!』

看板を掲げたエリザベスがいた。

オウ、と手を挙げる銀時に向って、涙目のエリザベスが詰め寄る。

『桂さんが・・・大変なんです!!!』

「ヅラ?アイツが大変なのは毎日だろうが。どうしたんだ?真選組にでもつかまったか?丁度いいぜ。あいつがいない方が静かに・・・」

『何だか・・変な猫に会って、変になっちゃいました!!』

「猫?」

銀時の声に、ホウイチが閉じていた目を開ける。



『白い猫と握手してたら、桂さんがいきなり光って、そしたら顔つきが変わって、何処かへ行ってしまったんです』

「顔つきが・・・?」

『何処行ったんでしょう?』

「まさか・・」

「白い奴の魂に乗り移られたのかもしれねぇな。」

ホウイチの声に、銀時とエリザベスが振り向く。

銀時は、ナイナイ、と手を振った。

「アイツは辰馬の次に宇宙で一番のバカだけどな。
天人1000人に囲まれようが、真選組が大挙して追ってこようが、マイペースくずさねぇ奴だぜ。
どうしようも無い電波野郎だが、一番大事な筋だけは通す男だ。
そんな奴が、化け猫と言え自分の魂の居場所空け渡すなんて・・・」





『でも・・・肉球触りながら、完全に目尻垂れてましたけど。肉球に心奪われていましたけど』




「・・・・」

一瞬固まった銀時は、次の瞬間ホウイチを小脇に抱えると、ダッシュして工場を飛び出した。



「まさか・・・月詠が危ねぇ!!!!」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ