長編2
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「なんじゃ?こんな時間に。」
源外がドアを開けると。
『ああ、ココにいた!』
看板を掲げたエリザベスがいた。
オウ、と手を挙げる銀時に向って、涙目のエリザベスが詰め寄る。
『桂さんが・・・大変なんです!!!』
「ヅラ?アイツが大変なのは毎日だろうが。どうしたんだ?真選組にでもつかまったか?丁度いいぜ。あいつがいない方が静かに・・・」
『何だか・・変な猫に会って、変になっちゃいました!!』
「猫?」
銀時の声に、ホウイチが閉じていた目を開ける。
『白い猫と握手してたら、桂さんがいきなり光って、そしたら顔つきが変わって、何処かへ行ってしまったんです』
「顔つきが・・・?」
『何処行ったんでしょう?』
「まさか・・」
「白い奴の魂に乗り移られたのかもしれねぇな。」
ホウイチの声に、銀時とエリザベスが振り向く。
銀時は、ナイナイ、と手を振った。
「アイツは辰馬の次に宇宙で一番のバカだけどな。
天人1000人に囲まれようが、真選組が大挙して追ってこようが、マイペースくずさねぇ奴だぜ。
どうしようも無い電波野郎だが、一番大事な筋だけは通す男だ。
そんな奴が、化け猫と言え自分の魂の居場所空け渡すなんて・・・」
『でも・・・肉球触りながら、完全に目尻垂れてましたけど。肉球に心奪われていましたけど』
「・・・・」
一瞬固まった銀時は、次の瞬間ホウイチを小脇に抱えると、ダッシュして工場を飛び出した。
「まさか・・・月詠が危ねぇ!!!!」