長編2
□6
2ページ/6ページ
自分を護るように構えを取る2人に、月詠が声をかけた。
「新八、神楽、この気配・・・ただ者ではない。ぬし等はすぐに銀時を呼びに行け。」
「そうは行きません、月詠さんは僕達の依頼主ですから。僕達が護ります。」
「日輪から報酬はたんまり頂くネ。ツッキーは大人しくそこで私達の活躍を見るアル。」
「月詠さんに何かあったら、僕達銀さんに合わせる顔がありませんから。」
「定春・・ツッキーをしっかり守るアルよ。」
振り向かずに、新八と神楽が言った。
二人で呼吸を合わせる。
「「万事屋をナメるなーーー!!!」」
言うと、一斉に桂に飛び掛かった。
「トォリャァァァァァ!!」
力いっぱい放たれた神楽のパンチを、桂は紙一重の所で避ける。
「何ぃ?」
渾身のパンチを避けられた神楽は、桂の顔が笑っているのに気づいた。次の瞬間。
「ウッ!!」
パンチを放った右手を掴まれ、そのまま引っ張られる。
そして、壁に向かって思い切り放たれた。
恐ろしい勢いで壁に激突しそうになった神楽を、定春が体で受け止め、一緒に壁に叩きつけられる。
「神楽ちゃん!!」
「他所見してる暇は無いぞ。」
神楽の方を向いていた新八は、声に振り向く。
桂が刀を振り上げていた。
竹刀を構えるが、間に合わない。
斬られる・・・!!
新八は、思わず目をつぶった。