長編2
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ガキッ!!!
音がして新八が目を開くと、月詠の背中が見えた。
「月詠さん!!」
「この狭い家の中では・・・長刀は不便であろう。」
月詠は、自身の短刀で桂の刀を受け止めていた。
「ククク・・しかし、お前の力では、受け止めきれまい。」
桂が手に力を込める。
必死で刀を支える月詠に向って、桂が笑いかけた。
「やはりお前だ・・・やっと、見つけた。」
「何のことを・・!!」
「匂いが、するんだ。今はまだ、思い出せぬようだが、俺と一緒に来れば、きっと思い出せる。昔に戻れるんだ。さあ、俺と、来い。」
桂の手が光った。
その光が、月詠の手に移っていく。
「これは・・・!?」
「月詠さん!!」
「ツッキー!!!」
二人の体が光った時。
「ヅラァァァァァ!!!!」
玄関の扉を、銀時が蹴破った。