長編2
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「月詠、どうしたんだ?その顔。傷はどうした?」
銀時は言った。
月詠は怪訝な顔をして、傷?わっちの顔がどうかしたか?と答える。
「何言ってんだ?お前。」
銀時は混乱した。
目の前にいる女は、月詠のソックリさんか?だが、先ほど自分を月詠と名乗った。
「いや、そんな事はないよね。お前、俺をからかってんの?」
月詠(と思われる女)と茜という少女は顔を見合わせた。
「・・ぬし、頭でも打ったのか?」
「お侍さん、酔ってる?」
「・・・!!そうか、お前、日輪と一緒に俺をからかってるんだろう!?晴太もいるのか?二人とも、出てきやがれ!!」
その時、月詠の表情が変わった。
「ぬし、日輪と晴太を知っておるのか?」
「知ってるも何も・・お前も知ってるだろう。ダチだろうが。」
「ぬしが何故わっちを知っておるか知らぬが・・日輪と晴太の知り合いか。
だが、此処で二人の名を出すでない。」
何で?
銀時の問いに答えず、月詠は後ろを向いてこちらへ、と言って歩き出した。
茜もその後へ続く。
仕方なく、銀時もそれに続いた。