長編2

□3
1ページ/6ページ

「どーすんですか、これから。」

地主から、縁起でもない話を聞いた万事屋+月詠の4人は、寺の境内に座り込んで話し合った。

ホウイチも銀時の隣にドカリと座り込んで、丸まっている。

「しかし、あの話もただの言い伝えだろ?んな日本昔話みたいな話、本当にある訳ねぇだろ。」

「そんな日本昔話みたいな目に、この前会ったのは誰アルか?」

「しかしのう・・・その猫とわっちの耳に何の関連があるのか・・分からぬ。」

「・・・」

「どうしたアル?新八。」

先程から何か考え込んでいる風の新八に、神楽が聞いた。

ううん、と新八は何やら呟いていたが、ぽん!と手を打った。

「そうですよ!さっきから何処かで聞いた話だと思ったら・・・長谷川さんが書いた小説!あれも猫の話でした。」

「小説?何だそりゃ。」

「マダオの書いた話なんて、トイレットペーパー以下の価値しかないアル。新八ぃ、お前、頭おかしくなったアルか?」

「だって神楽ちゃん、長谷川さん、あの話『おじいさんに聞いた』って言ってたよね。もしかしたら、詳しい話を何か知ってるかもしれないよ!!」

「あの長谷川さんがねぇ・・・」

銀時が眉をひそめる。

「それでも、少しは何かのヒントになるかもしれませんよ。」

「確かに・・・わっちも他に考えが思い浮かばぬ。」

仕方ねぇな、と、銀時は立ち上がった。




「取りあえず、長谷川さんの所に行くか。」



ニャオ、とホウイチが鳴く。

「お前がなぁ・・・喋れればなぁ・・・」

「そんなドラえもんみたいな事、ムリですよ。」

「そうアル。そんな都合の良い道具なんてこの世界に・・・・」


あれ?と3人が目を見合わせた。



「そんな都合の良い道具・・・ある、かも。」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ