長編2
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「どーすんですか、これから。」
地主から、縁起でもない話を聞いた万事屋+月詠の4人は、寺の境内に座り込んで話し合った。
ホウイチも銀時の隣にドカリと座り込んで、丸まっている。
「しかし、あの話もただの言い伝えだろ?んな日本昔話みたいな話、本当にある訳ねぇだろ。」
「そんな日本昔話みたいな目に、この前会ったのは誰アルか?」
「しかしのう・・・その猫とわっちの耳に何の関連があるのか・・分からぬ。」
「・・・」
「どうしたアル?新八。」
先程から何か考え込んでいる風の新八に、神楽が聞いた。
ううん、と新八は何やら呟いていたが、ぽん!と手を打った。
「そうですよ!さっきから何処かで聞いた話だと思ったら・・・長谷川さんが書いた小説!あれも猫の話でした。」
「小説?何だそりゃ。」
「マダオの書いた話なんて、トイレットペーパー以下の価値しかないアル。新八ぃ、お前、頭おかしくなったアルか?」
「だって神楽ちゃん、長谷川さん、あの話『おじいさんに聞いた』って言ってたよね。もしかしたら、詳しい話を何か知ってるかもしれないよ!!」
「あの長谷川さんがねぇ・・・」
銀時が眉をひそめる。
「それでも、少しは何かのヒントになるかもしれませんよ。」
「確かに・・・わっちも他に考えが思い浮かばぬ。」
仕方ねぇな、と、銀時は立ち上がった。
「取りあえず、長谷川さんの所に行くか。」
ニャオ、とホウイチが鳴く。
「お前がなぁ・・・喋れればなぁ・・・」
「そんなドラえもんみたいな事、ムリですよ。」
「そうアル。そんな都合の良い道具なんてこの世界に・・・・」
あれ?と3人が目を見合わせた。
「そんな都合の良い道具・・・ある、かも。」