長編2

□7
1ページ/5ページ

「ぐわぁぁぁ!!!!」

たまの放水を受けて、桂が両手で顔を隠す。

水の勢いに、段々と桂の体がかがんで行き、ぼんやりと光りだした。

「いけるぞ、ギン!!」

ホウイチが叫ぶ。

「たま、止めろ!!!」

「了解しました。」

放水が止まった瞬間。

銀時が桂に向って洞爺湖を振り下ろした。




ガッ・・・!!



頭に直撃を受けて、バタリ、と桂の体が地面に倒れる。

「ヅラ・・・」

銀時が、倒れた桂の体を抱きかかえた。

しかし、額から血を流した桂の顔色は青く、瞳は閉じたままである。

銀時は、くっと唇を噛んだ。

ぐったりとした桂の体を強く抱きしめる。



「ヅラ・・・長い付き合いだったが・・・こんな形で分かれるなんて・・・俺は・・お前の事、忘れねぇ・・・!!!」





お前の友情も。

お前の勇士も。

お前の志も。

俺は忘れない。

さらば、友よ・・・・!!





「・・・って、勝手に殺すな、銀時ーーーー!!!!!!」

頭から血を流した桂が、いきなり起き上がり、銀時の襟首を掴んだ。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ