長編2
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「ぐわぁぁぁ!!!!」
たまの放水を受けて、桂が両手で顔を隠す。
水の勢いに、段々と桂の体がかがんで行き、ぼんやりと光りだした。
「いけるぞ、ギン!!」
ホウイチが叫ぶ。
「たま、止めろ!!!」
「了解しました。」
放水が止まった瞬間。
銀時が桂に向って洞爺湖を振り下ろした。
ガッ・・・!!
頭に直撃を受けて、バタリ、と桂の体が地面に倒れる。
「ヅラ・・・」
銀時が、倒れた桂の体を抱きかかえた。
しかし、額から血を流した桂の顔色は青く、瞳は閉じたままである。
銀時は、くっと唇を噛んだ。
ぐったりとした桂の体を強く抱きしめる。
「ヅラ・・・長い付き合いだったが・・・こんな形で分かれるなんて・・・俺は・・お前の事、忘れねぇ・・・!!!」
お前の友情も。
お前の勇士も。
お前の志も。
俺は忘れない。
さらば、友よ・・・・!!
「・・・って、勝手に殺すな、銀時ーーーー!!!!!!」
頭から血を流した桂が、いきなり起き上がり、銀時の襟首を掴んだ。