短編集
□引き篭もりのぐうたら姫
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「何、勝手に持ちだしてるんですか!!」
「うるせーな。別にいいだろ」
「よくありませんよ!これはー・・・って姫ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!????」
気付くの遅っ!
このやけに五月蝿いのはいつもうざがれてる可哀想な緑小人さん。
「うるさい・・・」
姫は興味が無いので適当に返事をしてあげる。
彼女は、無関心・無気力なので。
「そんなに冷たくしなくてもっ・・・!」
緑小人はなぜか涙目になって訴えるが、当然のごとく姫はスルー。
「ちょっ、姫ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ「うぜぇんだよ」
ガンッ
↑隣に居た黒小人が容赦なく緑小人を攻撃した音。
緑小人40のダメージ
緑小人は逃げ出した
「さて、静かになったことで続きな」
そうさせたのは貴方ですよ、黒小人さん。
「これは自分を変えるトマトなんだ」
「自分を変えるトマト?」
そこで姫は気付いた。
小人たちは私にこれを食べさせたいのだと。
姫は溜息をつく。
「・・・・それ、食べないから」
そう一言だけ呟き、ベッドに潜り込む。
ぐうたら姫ではあるが、馬鹿ではなく、幾度と無く小人たちの作戦を失敗に導いてきた。(導くっていわんだろ
黒小人はそんな姫に「迷信だって」と笑いかけたが、彼女は返事をしない。
黒小人は少しの間、じっと待ってたが、姫が喋らないので仕方なく部屋から出て行った。
それから、まもなくして赤小人が現れたが、黒小人同様で相手にしてもらえない。
そして、その後も青小人・黄小人・白小人と3人がそれぞれ部屋にきてくれたが、それも同じ。
姫は無言を貫き通した。