短編集

□2000ヒット企画
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すぐに赤組が距離を離していく。

つづいて、白組がその後を追う。

黄色組と青組はそのうしろを並んで必死に前に追いつこうとしている。

「バトンタッチっ・・・!」

春日からバトンを受けとったのは郁美だ。

黄色組と青組の距離が少しだけ広がる。

「頑張るさー、青ーーーっ!!」

ラビが元気良く応援をする。

それに対抗するかのように、負けじとほかの組も声を出す。

「おねがいっ!!」

次は裟星だ。

距離はほとんどかわらない。

ほぼ互角の争いが続く。

「負けたら許さねぇぜい」

なにか、脅迫めいた応援の声が聞こえてくる。

声の主は勿論、S王子こと沖田総悟だ。

だが、1位との距離はまだある。

裟星が次の走者にバトンを渡す。

リナリーだ。

バトンを渡されたリナリーは、黄色組と白組を追い抜かす。

「リナリーィィィィィィィ!!!!」

この狂喜の歓声はリナリーの兄、コムイの声だ。

校長があんなに騒いで大丈夫なのか不安になるが、致し方ない。(ぇ

「クリスっ!!」

最後の走者、クリスにバトンが渡る。

クリスは一気にスピードを上げていき、すぐさま赤組を追い抜かす。

どの組ともかなりの距離ができる。

その姿に全員が息を呑む。

普通の人間とは思えない、速さでゴールをした。

ぶっちぎりの1位だ。

わぁぁぁぁぁぁと大きな歓声が沸きおこる。

クリスは、珍しく笑顔を向けた。

女子4人は笑顔で頷く。
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