短編集

□Happy bithday
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ラビは食堂の前に居た。

何か考え事をしているようだ。

(なんか可笑しいさ。いつもより静かだし…)

不思議そうな表情でドアを見ていると、いきなりドアが開いた。

そこには、リナリーの姿があった。

「こんな時間に食堂にいるなんて珍しいな」

「そ、そうかな?ラビ、ちょっと付き合って」

リナリーは少し慌てた様子で言うと、ドアを開けてくれた。

ラビが中に足を踏み入れた瞬間、わぁっと歓声がした。

思わず硬直する。

食堂には派手な飾りつけが施されており、団員だちがひしめきあっていた。

「…どうゆうことさ?」

「ラビ、誕生日おめでとう!」

団員たちが一斉に言う。

「ラビ!誕生日おめでとうございます」

アレンがラビに駆け寄る。

「あ、ありがとうさ〜」

ラビが嬉しそうに、少し照れながら言った。

リナリーがアレンの隣にきた。

手には綺麗に包装された箱を持っている。

「これ、プレゼント!あけてみて」

リナリーがにっこりと微笑んだ。

「何が入ってるんさ?」

リナリーに手渡された箱を開ける。

中には、ピンク色の可愛い兎のぬいぐるみが入っていた。

「これ、リナリーが?」

「うん!ぬいぐるみなんかでごめんね」

「いや、嬉しいさぁ!」

ラビが微笑んだ。

「それにしても、この兎どこかで見たような…」

ぬいぐるみをまじまじと見つめた。

「あ、アレン君!用意できた?」

リナリーがアレンに声をかける。
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