□飢餓の果て
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「これが脳…美味しい。」

少女は無邪気に笑った。
少女は返り血を浴びていて口からは血が見えている。
口の周りには肉片が付いていた。
そう、少女は死体を喰ったのだ。肉を食らい、血を啜った。
正常な世界では異常な少女の姿もこの場所では当り前のように見える。
ここにはもう少女以外に生きている者はいない。
すべて少女が殺したのだから。

「誰もいない…でも食事はたくさんあるの。」

少女はまた死体を貪り始めた。

少女は知らない

死体が腐るということを

そしていつかは

自らが飢えて死を迎えることを

満たされた空腹

それは今だけの幸福

もうすぐそれは

飢餓の悪夢へ変わる。
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