Thinking
□ゲシュタルト崩壊
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自分は役者。
自分は演じる、
理想の自分を。
相手に合わせ、笑いを作る。
何て事はないただの反復作業だ。
演じて演じて演じ続けると、自分が何か分からなくなる。
慣れない型に押し込まれたいびつな心は、何時しか冷え切って感覚が麻痺してしまったようだ。
だからもう分からない。
苦しみも、喜びも
そして自分自身も。
耐性なのか麻痺なのか、
進化なのか退化なのか、
分からない。分からない。
目の前の鏡に醜い生き物が映っている。
「貴方は誰ですか?」
「私は誰ですか?」
誰か、誰か教えて下さい。
全てが分からなくなる前に。