コ哀・新志お題1

□今もまだ此処にいるような、そんな気がしていたのです
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小学生の子供たちが遠くからこっちにやってくる。

ジンにあの薬を飲まされてから早6年。
いろいろなことがあった。
小学3年の時にあの組織はつぶれた。
けれどAPTX4869のデータは見つからなかった。
いや、消されたというのが正しいだろう。


組織がつぶれたあと
灰原は一生懸命解毒剤を作ろうとしていた。
しかしデータがなければ灰原でも無理のようだった。
灰原は泣いて謝った。
俺はただただ呆然としていた。
 
  もう俺は元には戻れないんだ。

両親に電話した。
そして俺はアメリカにつれていかれた。
もう危ない目にはあわせたくないと…。

お別れ会を少年探偵団のみんなは開いてくれた。
歩美ちゃんは泣いていた。
光彦は泣きそうになるのをこらえてしょんぼりしていた。
元太は相変わらず食べていたがそれでも幾分かペースが遅かった。

けれど灰原はほとんど顔色がうかがえなかった。
あいつお得意のポーカーフェイス。

結局最後には一言も交わさずに
アメリカへ旅立った。
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