追悼ノ夜想曲
□第一楽章
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何故なのか?
何故、自分が王位を継ぐ事になってしまったのだろうか?
あれだけ自堕落に過ごしたというのに“現王”は何を考えているというのだ。
国民達の反発を買ってまで第二王子の自分に王位を継がせる価値があるものなのか…?
兄の第一王子がどれだけ嘆いているか知っているだろうに…
自分と血の繋がらない王子に権力を何故、渡すというのか?
国民達は知らないが現王とレイヴンに血の繋がりはない。
只、とある事情により引き取ったらしいのだ。
これでは近い内に反乱がおこるに違いない…。
そして、何よりこいつ等はどうにかならないものか…
ナイトの周りは美しい美女逹で溢れかえっているのだ。
彼女逹の目的は全員一致で“王妃”の座だ。
全く、くだらないことによくも沢山の時間を費やせるな、と思う。
片っ端から惨めつけていけばいずれ諦めてくれるだろうか…?
自堕落を演じ続ける為には仕方のない事…
そう、演じ続けなくてはいけないのだ…。
“この世界を壊す為にも…”
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