・・短編・・

□◆甘い物には毒がある◆
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好きな物は好き。

嫌いな物は嫌い。

好きな者は好き。

嫌いな者は嫌い。

嫌い?好き?気になる?気にならない?

気に食わない?気に入らない?


嫌いな者は好きな者?

好きと嫌いは、同じ事?




「あー腹いてぇ…」


ソファにぐったりと横になりながら青い顔でうなだれる。

さっきから胃がキリキリ痛んで仕方が無い。
気持ちまで悪くなってきている。


「どうかしたアルか?銀ちゃん死ぬのか?」


青い顔をして力無い声で呻いている銀時を見て、神楽がさほど心配はしていない顔で声をかける。


「腹痛ぇんだよ…ゲロっちまえば楽になるんだろーが下からも出そうで怖ぇのよ…」


吐けば楽になるのはわかっているが、吐けそうなブツも胃には収まっていないようだし。
しかも無理矢理吐こうとすれば勢いで下痢まで起こしそうだ。

口からも下からもではどうにも押さえようがない。


「銀ちゃん汚い。浣腸でも刺してやろうか?下からの防止アル。」


「いや、お前それじゃ下からの促進剤じゃねぇか。」


神楽の優しさのカケラも無いS発言に銀時はがっかりした顔をしてうなだれた。


「何か拾い喰いでもしたアルか?内緒で美味しいもの食べたなら殺すネ。」


食べ物の事になると目敏い神楽は銀の顔を覗き込みながら睨んでくる。


あぁ、労りの言葉をかけてくれる人間は居ないのだろうか。


「なんも喰ってねーよ…あー駄目だ。薬買ってくるわ。」


ここに居てもちっとも休まらない。
銀時は痛む胃を手で抑えながらよたよたと力無い足取りで部屋を出て行った。
 
 
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