・・短編・・

□◆夢見◆
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何度振り払っても。




何度眠りを重ねても。




夢からアイツが離れない。




ムカつく位に笑ってて。




普通じゃ見せねぇくらいに微笑んでて。



まったく俺の夢から離れてくれやしねぇ。






だから、斬った。





夢の中で何度も何度もアイツを斬り殺してやったのに。




アイツはまた平然と現れては、俺に微笑んで手を伸ばすんだ。




現実では絶対しないくせに。




夢の中のアイツは微笑んでた。






だからムカつくから斬り殺した。




夢の中でしか叶えられないアイツなんていらない。




夢の中だけ、自分に笑いかけてくれるアイツを見れるなんて情けない。





だから斬って。

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って


斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って

斬って……





斬っても傷ついているのは






俺だった。





アイツはただ笑ってる。





それを見て胸が痛いなんて。





俺が死んだ方がいい。





 
 
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