・・現代パロ・・

□■コンビニで会いましょう■
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ピロンピロン♪




客が入って来た合図が鳴る。




「っしゃいやせぇー。」




銀時は顔だけを上げて、客を確認する。



入って来た男は見慣れた常連。



時計を確認すると11時だ。




「あーやっと一時間経った…。」




銀時は怠そうに伸びをした。


そして、レジの前に立つ。




銀時がここのコンビニでバイトをするようになって半年。


毎日同じ時間に、毎日同じ物を買いに来るこの男。


自分が休みの日はどうなのかは知らないが、出勤の日は必ず来るのだから本当に、毎日なのだろう。




歳は同じ位だろうか。


いつも黒っぽいスーツを身に纏い、綺麗な外見をした男。



銀時は勝手に11時男と呼んでいる。




銀時がレジ前に立つのには意味がある。



この男は会計に来るのが早いからだ。




いつも同じ弁当と、同じお茶。そして煙草。



買うものが決まっているせいか会計に来るのがやたらと早い。



それを知っているから銀時はこの男が来た時はレジの前で待っているのだ。




その男は相も変わらずまた今日も同じ弁当と同じお茶を手に真っ直ぐレジにやってきた。



そして、レジ横にあるいつもの煙草をいつもの通り二つ手に取り、銀時に差し出す。





「1270円です。」




そして、毎日同じ金額。



さっさと会計を済ませるとそのままコンビニを後にする。



そして、店を出るとすぐに煙草を口にくわえて歩いて行く。





「ありがとうざいやしたー。」




銀時はいつも通りその姿を見送った。





「あいつ、本当飽きねぇな…。」



銀時はレジ台に頬杖をつき、店の外を眺める。


遠ざかり、小さくなっていく11時男の背中を見つめた。




−−毎日毎日同じ物食って美味いんか?



−−絶対飽きるだろ…。




銀時は他人事ながら疑問に思う。



あんなに数ある弁当の中からあの男は迷う事無く、毎日同じ弁当を買って行く。



定番の海苔弁だから切らしてしまう事が無いせいもあるのかもしれないがもう半年だ。



半年間、毎日同じメニューの夕飯をあの男は食べている事になる。




−−おぇっ……。




想像しただけで気持ち悪い。




宗教問題で他は駄目とか?




海苔弁しか食べれない病気か?




海苔弁マニアか!?




と、ツッコミを入れたい所だが毎日我慢している。





まぁ、他人事だから関係無ぇけどな。




銀時はため息をついてから、また椅子に座り、ゲームを続行した。



 
 
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