□続:ナルト女難?
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D任務再び
オフ明けの任務は、例の太った大名の別宅への密書の配達だったりする。
朝、集合場所でヤマトに聞いて、ナルトは露骨に嫌な顔をして見せる。
「まぁ、気持ちは分かるけどね…」
ヤマトは苦笑するしかない。
「ヤマト隊長の報告書を見て、綱手様が一人メンバーを増やしてくれたし、これでまた敵の襲来があっても大丈夫でしょ」
サクラが拳をポキポキ鳴らしながら、不敵な笑いを浮かべた。
ヤマトはそんなサクラの勇姿を見て、「頼もしいなぁ」などと他人事の様に呟いた。
「でもナルトの心配事は、そっちじゃ無いと思うよ」
「どっち?何が気に入らないのよ、ナルト…」
聞かれてますます嫌ぁーーな顔をするナルトの代わりに、ヤマトが説明してくれた。
「届け先の大名様の方、密書を渡した時『愛人になれ』って云われたんだよ」
「はあぁ?」
サクラは裏返った声を上げた。
「その時は、まだ女の姿で任務してたから……気に入られたみたいだね」
その会話の件と胸を掴まれたナルトの状況は、報告書に書かなかったけど――と、ヤマトは事も無げに云う。
「うわぁ、最悪な大名じゃない…私も云われたらどうしよう…」
云われた途端、その大名の命は消えて無いか?…と、男二人は内心呟いた。
【続く】