□変化
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(ナルトサイド)


カカシ先生から逃れる為ベッドから飛び降りようとしたが、尻尾を掴まれてしまっては動くに動けない。

「やだやだ〜っ離せってばぁー」

「ちゃんと見せなきゃ、原因が分からないでしょ…」

笑顔のカカシ先生がそう云いながら、尻尾を掴み根元から先まで指先でなぞってくるものだから、快感の波に飲み込まれてしまう。

「ああぁ…ぁ………」

尻尾を掴み引っ張られると尻を高々と持ち上げられ、いつもは隠れた蕾が露わになった。

反対の手の指先が賺さず蕾を這わされると、尻尾の時とは違った感覚が下半身を戦慄かせた。

「ぅああぁ…ゃ、ヤダァ…離してってば…」

尻尾も、秘部への愛撫も決定的な快楽は得られず、オレは嫌だと云いながらも自らのペニスを擦り出した。

「なに? 物足りない?」

優しい声音で囁かれ、それに応える間もなくカカシ先生の舌が尻尾の付け根に這い緩く甘咬みされた途端、鋭い快感が全身を襲う。 思わずヘンな声が飛び出た。

「そこっ…嫌だ、嫌……イ…ク……」

「ダメだよー、せっかくならオレので…」

尻尾を掴んだままその下に隠れている蕾めがけて、カカシ先生の楔が潜り込んできて、オレは情けない声を上げて布団に突っ伏した。

慣らす事無く入って来たカカシ先生に、痛みと苦しさからか目頭に涙が浮かぶ。 いくら《コイビトドーシ》だからって、急に入れるなってばよ。

それでもゆっくり抜き差しされていくうちに、いつもの快感に目覚めていく。

「あん…ハァ…ハァ……」

「ダメダメ云ってたわりに気持ち良さそうだね…」

「…って……尻尾…は、ヤメて……」

「ここが気持ちいいのに?」

そう云いながら尻尾の毛並みを楽しんでいたカカシ先生の掌が、根元の敏感な箇所を握り絞める。

「ひゃうぅっ」

ヤダッて云ってんのに! …っと、文句はあえぎ声に紛れて消えたけど。

「ナルトも大人の仲間入りだね」

「…大人…?」

「聞いた事無いんだね、身体が大人になると動物に変化できるんだよ」

嬉しそうに話すカカシ先生。 それよりも話の内容に驚いた。 動物に変化って、ナニっ〜?

「オレもイヌ科だから、性感帯は一緒だと思ったんだよね」

オレの尻尾、後で見せてあげるよ…と、尻尾を掴んだまま動きを激しくされれば、オレは喘ぎ声しか出せなくなっていく。





気が付けば、自分んちのベッドの上。

窓から差し込む朝日が、床にオレの影を形作る。 無意識にそれを見下ろすと、いつもと変わらない自分の姿――

オレはベッドを飛び降り、姿見を覗き込んだ。

勿論、ケモノの耳も尻尾もありはしない。

「夢……だったってば?」

その独り言のような問いに答える者はいなかったけど。



任務の集合場所である演習場の入り口に行けば、予想通りサクラちゃんしかいなかった。

サクラちゃんだったら、何の動物だったろうな……なんて、夢の中の事とはいえ考えてみた。 ウサギとかネコとか……いや、ネコ科でもきっとサクラちゃんならトラだったりして。 だって、怒らすと怖いってばよ。

「何をジロジロ見てるのよ、ナルト」

「何でも……」

「…無いって感じじゃないわね」

腕を組んでオレを睨んで来た。 やっぱ怖いってば……サクラちゃん……

そこへ登場したのは、遅刻45分(思ったより早かった)のカカシ先生。

「や、諸君――おはよう」

遅〜いっ…と、サクラちゃんの一言が飛ぶ中、オレは黙ってカカシ先生を見つめた。 イヌ科だって云ってた……何だったんだろ。

サクラちゃんを宥めつつ、ぼんやりとしたオレの顔を覗き込んで来た。

「どうした? 静かだねぇ…」

「うん……あのさぁ…カカシ先生って…」

夢の話をして呆れられないかと思う――でも、口から零れ落ちた言葉。

「カカシ先生って、動物になった事ある?」

「……どしたの?……」

(夢の中の)マントを被ってカカシ先生の家に行った時の言葉が浮かぶ。 深刻そうなオレの顔を見て、少し考えてから先生が口を開いた。

「あるよ」

「ええっ! あるってば?!」

本当に? アレって夢じゃない?

サクラちゃんには聞こえないように、先生は耳元でこっそり云う。

「ナルトとベッドの中にいる時は大概狼だし……」

送り狼にもなった事あったかな…などと、笑いながら云うけれど、意味が良く分からなかったりする。

「今度先生の尻尾、見せてってばよ」

「いいよ」




カカシ先生の冗談(ある意味真実)だと知るのは、その日の夜……オレんちのベッドの上だった。





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