捧&宝物

□腐探偵出動!
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暫くしてトイレから出てきたのは…、

「えっ!?」

なんと金髪の少年だった。隼人は変装をとっていた様だ。
俺たち三人は目を見開いて凝視した。何故変装を解いたのか、と。

「っ?誰かいんのか?」

「やべ…っ」

視線に気付いたらしく突然振り返る隼人に慌てて近くの茂みに隠れた。
すると隼人は首を傾げながらまた歩き出す。俺は安堵の息を吐いた。

「あっぶねー…バレなくてよかっ……アリ?」

言いながら千種たちを振り返るとそこにいたのは見知らぬ顔だった。
………何故、おばさん?

「あんた、何してんだい!さっきからコソコソと!変質者だねっ?」

「へっ!?」

恐ろしい形相で仁王立ちするおばさんを見上げて、その言葉に目を見開いた。

変質者…って……俺が!?

「いやいやいや、違うよっ!変質者じゃな「言い訳は聞かないよ!警察に突き出してやる」ぅぇええっ!?」

未だに座っている俺の襟首を掴もうとおばさんの手が延びてきて、俺は慌てて逃げ出した。

「あっ!こら、待ちな!変質者よーっ!誰か捕まえてーっ!」

「だからマジで違うっつーのーーーっ!!」






「っぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ」

「徹大丈夫だったー?ていうか変質者って徹に合ってる☆」

「はぁ……お前ら…はぁ…ふざけ…ぜぇ…」

なんとかおばさんの手から逃れようと逃走していると、公園より少し離れた所に千種と龍はいた。
どうやら、周りの怪しげな視線に気付いたらしく逃げたらしい。………俺を捨てて←
龍は心配そうに見てくれてたが、千種は逆に楽しそうな満面の笑みだった。

何このコ。天使の皮を被った悪魔じゃないっ!

「だって徹の顔キモい☆」

「…千種…ぜぇ…いつか…はぁ…ヤり殺す…はぁ」

「ごめん僕バリタチ☆」

またまたニコッと笑う幼馴染みに初めて殺意を覚えた。
……龍が慰めるように頭を撫でてきたので、余計悲しくなった俺でした。






「ところで愛しの王道くんは?」

「……あそ、こ…」

俺は逃走劇を繰り広げていたせいで隼人の居場所が分からなくなったのだが、龍はきちんと見ていたようだ。
龍が指差した先に綺麗な金が見えた。

「よし、尾行グループ腐探偵出動っ」

「腐ってんのは徹の頭だけだよ☆」

「…………ぐすん」
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