俺についてこい!

□チャラ男対決
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「な、なぁ、ガチで抱くの?」

楽しげに微笑んでベッドに座る槇田の隣に座りながら、俺は恐る恐る問掛けた。

「なーに、怖じ気付いた?」

「んなわけがなかろう!」

「じゃあ良いじゃない」

クスクスと笑う槇田にうなだれる俺。

…なんだか掴みづれぇよ、このコ。

此処は槇田の部屋で、同室の奴は新迎の出来事をもちろん見ているから、気を遣ってダチの部屋へと遊びに行ったらしい。
助けはない。逃げ場はない。

「大体さ、腐男子受けももちろん好きだけど自分が受けは嫌だよね。当事者でも攻めがいい、王道話の攻め要員の一人だよ俺は。つか自分で言うのもなんだけど、俺かっこいいんだよね?可愛くねぇし。それにチャラ男に変態よ、いや変態じゃない腐男子だ。だから受けはおかしいんだよ、うん」

「………加藤さ、独り言、癖なの?」

ブツブツと語っていれば、横から顔を覗き込まれる。腐男子のベタな癖におっと、と俺は口を手で抑えた。適当に多分癖、と答えながら槇田と距離を置こうと腰を上げたが、

「ぅおっ!?」

ドサリとベッドに押し倒されてしまった。
状況が掴めず、ポカンと口を開いたままの間抜け面で槇田を見上げる。

「今逃げよーとしたっしょ?ダメだよー、男なら逃げちゃね♪」

「いや、状況によって逃げることもあ、ンンっ!?」

にこにこしながら言われた言葉に反論していれば、唐突に唇を塞がれた。同時に舌が簡単に侵入してきて、俺は目を見開く。

「ちょっ……ん…っ」

慌てて槇田の肩を押し返すも、舌を甘噛みされて肩が跳ねた。

待て待て!これじゃ完全ヤられちまう…!……そだ、ヤられるヤっちまえって俺の教訓を思い出すんだ!

なんて初めて聞いた自分の教訓を心の中で叫んだ俺は、いつものように俺から舌を絡ませてやる。安全保障はセフレ達だ。

「っ……ン…!」

しかし舌を思いきり吸われて、思わず腰を浮かせてしまった。ビリ、と何かが腰にキタ。
慣れない感覚に目を白黒とさせていると、舌を根元まで絡められて微かに鼻から声が抜けた。
キスなんていつもする側でされる側初体験の俺は、これがネコちゃんの感じなのか、なんて分析してる辺りもうダメかもしれない。

「っは……」

「流石セフレ多き徹ちゃん。これくらいじゃ堕ちないよね?」

「キスくらい挨拶だっ」

「よしよし。じゃあ次いってみよー♪」

挑発的に言われてムッとしながら返してから、俺は後悔した。

こいつ、俺を乗せるの上手すぎじゃねぇか…っ!?


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