俺についてこい!
□クラスメイトと生徒会!
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俺は思わず呟いていた。だって見た目がホストにしか見えないんだよ。
茶髪に切れのいい目。それにピアスもしてる。
男から見てもかっこいい感じ。
「あ゙?俺はホストじゃねぇよ。れっきとした教師だ」
「…マジすか?」
「あぁ。テメェの担任の夜神殺那(ヤガミセツナ)だ。」
分かりやすく不機嫌そうに眉間に皺を寄せながら言う夜神先生。
職業間違えてねぇかコイツ。
「間違えてねぇよ。ホラ、教室案内するからついてこい」
「あ、はい」
小さく舌打ってさっさと廊下へ出ていく先生の後を慌てて追い掛ける。
…心の声に返事が来たのはこの際スルーしておくことにした俺だった。
チャイムがなった後の廊下は、かなり静かだった。職員室を出るのと同時になってしまったのだ。
しかし先生はHRが始まっているというのにゆっくりな足取りで。
先生が遅刻してどうすんだよ…
「そういえば、俺は何組なんですか?」
「あぁ、言ってなかったな。お前は2‐Bだ」
「Bですか。どんな奴らがいますか?」
俺がそう聞くと夜神先生は少し考える素振りを見せる。
「まぁ、可愛い奴とかかっこいい奴がいるな」
「は?…あぁ。そういえば明隆はホモとかバイがいるんだっけ。夜神もそっちなわけね」
一瞬男子校に可愛いという言葉が出るとは思わず固まったが、みっちゃんに言われたことを思い出して納得した。
「…まぁ、そうだな」
「普通男にかわいいとかありえねぇだろー…」
「……」
「おい、聞いてんのか…、ッ」
突然足を止めて俺を疑視する夜神先生を不思議に思い、側に寄ったところで自分の失態に気付いた。
俺、めっちゃ素で話しちまってた!
「ど、どうしました?」
「……」
「……」
「………今のが素か?」
慌てて取り繕うが遅かった。
ジリジリと迫ってくる夜神に、ソロソロと後退る俺。
暫し静かな鬼ごっこを続けたところで、トンッと壁に当たる俺の背中。
目の前の夜神はニヤッと口角を上げた。
「答えろ」
「えええ、えーっと、ホント夜神センセってホスト並にかっこい「答えろ」…あい。素です」
「…眼鏡はずせ」
夜神の威圧に思わず答えてしまってから後悔する。冷や汗だらだらだ俺。
つか眼鏡も?
「な、何も見えなくなるので…」
「…何言ってる?今時、カラコンした上で伊達眼鏡掛ける奴いるか?」