俺についてこい!
□生徒会役員の支配!
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新入生歓迎会が無事に終わって次の日、俺と千種は朝早く生徒会室に呼び出された。
朝のHRまでまだ時間がたっぷり余裕があるほど朝早くだ。もちろん早く起こされた俺は不機嫌である。
「チッ……何だよこんな早く…」
「きっと賞品のことじゃない?でも時間は考えてほしいよね☆」
にこにこと何時もと変わらない笑みを浮かべつつも、千種も不機嫌なようだ。
目が笑ってねぇ…!
隣から発せられる静かな怒りオーラに怯えながら生徒会室へと続く廊下を進んだ。
「失礼します」
「しまーす」
千種の後に続いて生徒会室に入ると、俺たちを出迎えたのは嵐先輩と相楽先輩達だった。
…あれ、蓮先輩いねぇ。
「蓮はまだ寝てるよぉ」
「えっ、あ、そうなんですか」
心の中の問掛けに亜紀先輩から答えが帰ってきて一瞬驚くが、また声に出たのかとすぐに理解して息を吐く。
しかし、と初めて来た生徒会室に思わず溢してしまう。
「無駄に豪華…!」
部屋の真ん中には高級そうなテーブルと高級そうなソファ、奥の窓側にはこれまた高級そうな会長席。天井には見事芸術的なライト。右には仮眠室、左にはキッチンがあるようだ。
“高級そうな”オンパレード。…本当に無駄に金をかけすぎると思う。
「朝早くお呼びしてすみません。歓迎会の賞品についてお話がありましたので」
「連絡手段がないから専用の携帯を用意した。いいか、俺たちの番号は誰にも教えんなよ」
由紀先輩が側まで歩み寄ってきていつもの無表情でぺこりと頭を下げてきた。それに繋げるように会長席に座る嵐先輩が口を開いて、携帯を投げてきた。千種は慌てたように受け取って、俺もなんなくキャッチした。
早速とばかりにアドレス帳を開けば、嵐先輩、蓮先輩、相楽先輩達の携帯番号が入っている。
出来ればメアドが良かったと思うのは、こいつらと話したくないから、…言わないけど。
由紀先輩だけは話通じそうだから大丈夫だけどなぁ…
なんて思っていると隣で携帯をポケットにしまいながら、千種が口を開く。
「先輩、いくつか命令決まってるんで、今この場で言っても良いですか?」
「……言え」
千種の言葉にピク、と眉を動かした嵐先輩が命令口調で言った。
もう考えていたのか、と少し感心してみるも、次に発せられた言葉に目を見開く。