ショートショート

□真っ青ブルー!
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きらきら光る太陽を背負う君は正に花形だった。
眩しいよ。
それはもう、真っ直ぐになんて見れないぐらいに。
夏の青空よりも明るい笑顔が、愛おしい。

なんて、言える訳がないのだけれど。



真っ青ブルー!



私は今、恋をしている。
齢15の健全な青少年としてそれは当然のことだ。
相手が同性でなければ、の話だが。
惚れたきっかけはもう忘れてしまった。一年の頃から同じ組で気が付けばあいつを目で追っていた。
好きに、なっていた。

同室の友人に相談をしてみようかとも考えたが気恥ずかしくて、やめた。
話したところでいつもと変わらない返事が帰ってくるだけだろう。

誰にも打ち明けられない気持ちを抱いたまま悶悶と過ごすこと早五年。私にしてはよくもまあ此処まで堪えたな、と感心せざるを得ない。
それ程までにあいつを失うのが恐ろしいということなのだろう。

「参ったな、」
「何が?」
「うわっ!?」

何気ない独り言に予想もしていなかった返事が飛んできた。
それも後ろから。
気配を隠して後ろから近寄るなんて卑怯だ、と言うと考え事に気を取られているお前が悪い、と笑われた。
誰のせいだと思ってるんだ!

「悩み事か?…あんまり似合わないな」
「五月蝿い。私にだって悩みぐらいはあるさ」
「それもそうか。何せあの不運小僧の乱太郎にだって平和な一日があるくらいだからな」
「どういう意味だ!」
「ははは、まあそう深く考えるな」
「他人事だと思って…」
「そりゃあ、他人だからなぁ」

他人どころか当の本人だというのに、能天気なものだ。
(悔しさからいっそのこと話して当事者にしてやろうかとも思った)


「…しかし他人の私だからこそ出来ることもあるぞ?」

にんまりと人好きのする笑みを浮かべてこちらを真っ直ぐに見たその瞳に、ぴかぴかと星が光って見えた。(きっと小さな太陽が奴の中には入っているのだと思う。)

「どうだ、他人の私に相談してみないか?」

「なぁ、小平太」


その言葉に私は頬が熱くなるのを感じた。





真っ青ブルー!

(なんて男前の君!)

(小平太?顔が真っ赤だぞ?)
(うるさい!空が青いせいだ!)







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どっち目線か解らないドキドキ感を出したかったのですが撃沈しました(´・ω・`)
意外とこへはロマンチストだったら可愛いな!と。

青空に赤い顔って情景が青春ぽくてたまらん好きなのです。



20110428

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