□君地獄
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嫌だ、


もう苦しみたくない。




貴女は知ってますか?


貴女が誰かと話してるのを見て、拳を壁に叩きつける俺を。


貴女が誰かと笑いあっているのを見て、カッター片手に血を流す俺を。


貴女が誰かに触れるのを見て、薬の大量摂取で何度も倒れとる俺を。




好きすぎて、どうにかなってしまいそうだ。


想いすぎて、狂ってしまいそうだ。




そうだ――――、










殺して。






嗚呼、




早く、






君から解放して――、




俺は俺にカッターを握らされた貴女の震えた手を握り締め、喉仏へとあてがった。




(どうか)(愛する君の手で、)




俺の最後を彩る貴女の悲鳴。

嗚呼、なんて素晴らしいセカイ。

*

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