幻想永住記

□ [寺子屋の先生にキモいと言ってはいけません]
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妹紅「とりあえず慧音に会ったら明日行くって伝えておいてくれ」
壮介「わかった」
妹紅「後、これを鉈に貼っておくといいよ」
そういって妹紅は、俺に御札を差し出した。札には『博麗』そう書かれていた。
壮介「霊夢の札じゃないか!なんで持ってるの!」
妹紅「前に遊んだときの札が竹に何枚か張り付いてたから拾ってたんだ。探せばまだ、あると思うぞ」
なるほど、理解した。
妹紅「さっきの毛玉に鉈が効いたのは以外だったが、普通の妖怪にはただの鉈は効くまい。それを貼っていれば大丈夫だと思うよ」
壮介「ありがとう」
妹紅「じゃあ、今から輝夜と殺し合ってくるよ」
壮介「おう」
そういって妹紅は、竹林の奥にすすんでいった。今は、夕方だ。自転車で飛ばせば人里に着くだろう。道は、そんなに舗装されていないけど、車が無いだけまだいい方だ。

***

壮介「ん?道端に・・・なんだ、妖怪か?」
もう少しで人里という所のお地蔵さんの前に何かいるようだ。俺は、自転車を降りて確かめることにした。一応のためにカバンから鉈は出しておく。何かいることは確かなようだ、近づいてみると
ルーミア「うー。おなかすいたなー。何でもいいから食べたいよー」
どうやらルーミアのようだ。空腹なのだろう、元気が無い。
ルーミア「あっ!人間だ!いただきまーす」
あせる壮介「ちょwww」
こちらに気づいて飛び掛ってきたルーミア。このままでは喰われてしまう。無意識に体が反応してしまい。
ゴスッ
ルーミア「いたっ」
鉈の柄で殴ってしまった。
ルーミア「ううっ、地味に痛いー」
柄にも御札の効果あるのか?それとも普通に痛かったのか?ルーミアは蹲っていた。襲われたとはいえ、女の子を殴ってしまった・・・胸が痛い。
壮介「大丈夫か?ごめんないきなり殴っちまって・・・そうだ!ちょっと待ってろ」
確かカバンの中に・・・あった!カロリー○○○チョコ味
壮介「これ、それなりに腹にたまるから食っとけ。味はたぶん、それなりだと思うから」
ルーミア「(ぽかーん)・・・えっ、いいの?私、あなたを食べようとしたんだよ。退治しないの?」
壮介「腹へったから俺を襲ってきたんだろ。食べ物が目の前にあったら食いたいのは当然だ。それが生き物だ。妖怪も人間も関係ない。それに、俺は、お前に喰われそうになったときに、ルーミアを殴ってしまった。子供を殴って謝りもしないで立ち去ることは俺にはできない。」
ルーミア「・・・・・そっ・・そーなのか。ぐすっ、ありがとうなのだ。」
壮介「おう。それじゃ」
自転車に乗って立ち去ろうとしたとき
ルーミア「待って」
壮介「ん?」
ルーミア「食べ物ありがとう。でも、私はチルノちゃんよりこどもじゃないもん」
戸惑う壮介「・・・嗚呼、御礼言えるんだったら、子供じゃないな・・・悪かった。それじゃ」
後ろから、またねー。と言われたので手を振りながら自転車で走っていった。

***

(少々視点が慧音に移ります)
慧音「マズイ・・・」
私は、焦っていた。こんなに、早く朝になってほしいと思ったとは今まで無かった。歴史を創れる満月の夜がこんなにも嫌になるとは、今まで思ったことが無かった。

***

話の始まりは一刻前ほどに起きた。今日は妹紅が遊びに来ると言っていたので筆を休めて待ってた。いつもなら、戸を叩かずに上がってくるのに、今日は戸を叩いていた。
何かあるのだろうと思い、喜んで戸を開けた。
?「こんばんは、ってキモっ、じゃなかっ・・」
私は、キモいと聞こえたあたりから頭突きする準備をしていた。妹紅なら大丈夫だと確信していた。しかし、顔が見えたとき、妹紅とは違うことに気がついた。
どずん
人間「ごふぅ、へぇぁぁぁ」
どさっ
慧音「へっ・・・・・・うそっ」
その時、初めて目の前にいるのが妹紅とはまったく関係ない人間だとわかった。

(ここから壮介に戻ります)
***

あれっ、此処どこだ・・・天井が見える、布団に寝ているのか?ん?誰か近づいてきたのか・・
慧音「よかった。目覚めてくれた」
・・・よく分からないか慧音が涙ぐんでいる。何かあったのだろうか?
壮介「なぁ、俺に何があったんだ。慧音の家の近くまで来ていた所までは覚えているんだけど・・・」
慧音「嗚呼、済まない。今から説明するよ」

慧音説明中・・・・

壮介「そうか・・・それだったら俺が悪い済まなかった」
慧音「けど、それでは・・・」
壮介「いいんだ!!俺が言ったことが発端だし、慧音を傷つけたんだ。俺が悪い」
慧音「そうか・・・わかった。なら、いつか困ったことがあったら私に相談してくれ、私に手伝えることがあったら、何でも手伝うよ」
壮介「・・・うん、わかったお願いするよ。所で、俺はいつまで寝ていたんだい?」
慧音「大体・・・うん。八時間は寝ていたな。いまちょうど卯の刻ぐらいだな」
そうか・・・正確には六時間は死んでたのか・・・なんか複雑だな・・・あっ!そうだ。
壮介「昨日、妹紅が遊びに来るって言ってたよ」
慧音「ん?そうか、それを伝えに来たのか。済まないな」
慧音「そうかーもこうは今日きてくれるのかー楽しみだなー」
あれっ、何か慧音の目つきが怪しい気がするな・・・気のせいだと思いたい。
壮介「それじゃあ。俺もそろそろ行くことにするよ」
慧音「行く所でもあるのか?見たところ、お前は外来人だろ」
頷く壮介「人里の近くにできた。命蓮寺に住まわせて貰おうと思っているんだ」
慧音「そうか・・・何かあったら相談しに来いよ」
壮介「おう」
慧音の家で一晩世話になった後、俺は、人里に向うことにした。今度からは、慧音の家に行くときは、月をよく確認してから行くことにしよう。

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