幻想永住記

□[旅の準備と旅の始まり]
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白蓮から許可を貰って出かけたのは良かったのだが、まだ何処に出かけるかも決めてなかった。とりあえず、人里を見ていってから決めることにした。時刻は大体、昼を少し過ぎたくらいだった。当ても無くただふらついている。
壮介「何処に出かけるかな・・・冥界や旧都に行きたいのは山々だが場所が分からん。どうしたものかな・・・」
考えながら歩いていると向うから羽の生えた人間が来ていた。うん、間違いない。現だな。
壮介「よう」
どうやら気付いたようだ。
現「なにいきなり話しかけてるわけ?」
うぜぇ
壮介「酷い反応だな、殴るぞ。今日はサービスして船長のアンカーで殴ってやる」
現「おぉ、こわいこわいwww」
たぶん死なないけどな・・・人外め
壮介「使い魔の仕事はどうした?休みでももらったのか」
現「今日は仕事はない。お前はどうしたんだ?へんなことして追い出されたか?」
壮介「失礼だな。白蓮に旅でもして来なさいって言われたんだよ」
まぁ、事故はあったがな
現「そうかい、先ずはどこに向かう?」
壮介「決めてなかった。何、行き当たりばったりで何とかなるさ」
現「ならば、冥界をオススメする」
壮介「・・・いいかもな。辻斬りを除けばな」
現「ここから魔法の森をアリス邸側に向かってぬけると階段が見えるはずだ」
壮介「すまんな。ところで旧都の場所は知らないか?」
現「正確な場所はわからんが・・・確か魔法の森の周辺にあったはず」
壮介「ありがてぇ。それじゃあまたな」
現「さとりさんに殺されないようになwお前心の中読まれるぞwww」
壮介「人のこと言えるのかよ・・・また今度遊びに行く。じゃあな」
現「了解した」
現に色々教えて貰ったので、行く当ても二つほど出来た。人里で必要になりそうな物を揃えてから行くことに決めた。

***

人里で自分の使う飯茶碗と箸、それと瓢箪と杯を購入した。今まで金を使う機会が無かったので手持ちにはまだ余裕があった。人里を出た後、まずは香霖堂に行くことにした。何か人外に効きそうな武器が置いてあれば護身用として買いたいと思ったからだ。鉈もあるのだが・・・流石に鉈だと大げさな時もあるんだよ、腰に下げるにも刃が危ないからな。杖とかグローブとかな・・・ナイフまでがボーターラインかな、刃物は危険だから、護身用だしね。香霖堂の前まで来ると、俺の魔法で吹っ飛んだ木がなくなっていた。片付けられたみたいだ・・・店の戸を開けると香霖堂店主が出迎えてくれた。
霖之助「やぁ、また来てくれたのかい。この前は大変だったみたいだね」
壮介「この前は済まなかったな。所で、人外にも効く武器はないか?」
霖之助「対妖怪用ってことかな?刀とかで良いかい」
壮介「いやー。なるべく大げさな武器じゃない方が嬉しいな」
霖之助は少し考えた後カウンターの下から何か取り出した。
霖之助「パチンコでもいいかな。弾に霊力を込めれば妖怪にも十分効果はあるはずだ」
壮介「流石に威力が・・・他のなんかないか?」
霖之助「・・・これならどうだい。この前河童がやっていたバザーで出してた物なんだが」
取り出されたのは拳銃だった・・・河童の技術高すぎだろ。ん?この拳銃・・・
壮介「弾が無いぞ」
霖之助「それは自分の霊力を弾にするんだ」
へ〜すごいな。流石河童って感じだな。
壮介「これ買うよ」
霖之助「毎度あり」
壮介「後、一つ頼みがあるんだが」
霖之助「なんだい」
壮介「草薙の剣を見せてくれ」
霖之助「見るだけなのかい」
壮介「売ってくれるとは思ってないよ」
霖之助「わかってくれてるならいいよ。少し待っててくれ」
しばらく待っていると奥から剣持って霖之助が戻ってきた
霖之助「本当に見るだけだからな」
分かってるよ。と軽く返事をした後、暫く剣を見続けた。
壮介「ありがとう。もういいよ」
霖之助「見ただけで満足なんて随分変わってるね」
壮介「これを見れば満足できる意味が分かるぜ」
そういって霖之助の前に霊力でできた草薙の剣を出して見せた。
壮介「見るだけで意味があるのさ」
霖之助「なるほど・・・能力で見たものを作り出すと言った所かな」
壮介「まぁそんなもんさ。弱点といえば、霊力切れぐらいかな」
そう言うと、霖之助は何か思い出したらしくいきなりポーチの中から腕輪を取り出して見せた。
霖之助「この腕輪には霊力の回復を高める能力があるんだ。今日、無縁塚で見つけた物なんだが、僕には役に立たない代物だからね。君が使うと良いよ」
壮介「何から何まで済まないな」
霖之助「その代わり。今度来るときは何か持ってくると言う約束付きだけどね」
壮介「分かった。適当に見繕ってくるよ」
そう言って霖之助と約束を交わした後、俺は幻想郷巡りに出かけたのだった。

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