ムシウタ
□眠りの残り香
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ここは、桜架市、川沿いのフカフカとした、芝生が辺り一面に広がる場所である。
夏が、近いのか最近は、暖かい陽気が続いている。
そのせいか、午後1時から3時は、良い昼寝日和が多い。
そんな、中に一人とても気持ち良さそうに、昼寝をしている人物が居た。
薬屋大助
通称:『かっこう』 である。
彼は最近、任務が多い様でほとんど寝ていない。
だか、
この様に無防備に芝生の上で昼寝をする様な人物で無いのが問題だ…。
彼、薬屋大助は見た目は、平々凡々を 全力疾走してると思う程、平凡に見える姿をしているが―。
実際は、(特別環境保全事務局)略して、 『特環』と言う。
政府機関の局員だ。
しかし、ただの局員では無い。
その中でも、最低最悪と恐れられる。
最強の虫憑きだ。
そんな彼が、芝生の上で昼寝をしているのだ。
其だけで、任務がどれ程、忙しいのかを物語って要る。
そんな、事を知ってか知らずが、平凡な顔で、昼寝を続ける 大助……。
「……ん、ふうぅ……んぁ〜……」
一方その頃―――。