Snow White
□挑戦状とランチの誘い
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騒がしかったホームルームが終わり、次の休み時間、瑠璃華の周りには、たくさんのクラスメート達が話し掛けていた
「ねぇねぇ!天草さんって、7歳からイタリアにいたんでしょ?」
「イタリアってどんな場所なの?ピザとか美味しい?」
「あんた、イタリアっていったらそれしかないの?」
「じゃあ、日本のことについてはあんまり知らないってこと?」
「大丈夫よ!私達が日本のこと、教えてあげるからね!」
「あ、ありがと……」
スゴイ勢いのクラスメートに、思わずたじたじになる瑠璃華。主に女子生徒が中心になって聞いていたが、男子生徒も、遠くからこちらを見ていた
そんな中、瑠璃華は思った
…すごい。
日本のみんなは、こんな簡単に、私を受け入れてくれるの…?
瑠璃華はちょっとだけ、照れ臭かったけど嬉しかった
「そういえば、イタリアってことは獄寺君と同じよね!」
「獄寺君からは、イタリアの話なんて聞いたことないからねー」
「1回でも聞いてみたいよね、獄寺君のイタリア話!」
「………ごくでら、君?」
瑠璃華を取り巻いていた女子の何人かが恥ずかしそうに言った。その聞き慣れない名前を聞いて、瑠璃華は疑問の声を漏らす
名前からして日本人っぽいけど…このクラスには、私のほかにイタリアの人がいるの?
「ほら、あそこにいる人が獄寺君よ」
「きゃー!獄寺君ー!」
瑠璃華は、クラスメートの指差した方向を見る
そこには、こちらをぼんやりと見ながら話している、3人の男子生徒がいた