Snow White
□放課後は新たな出会い
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「なあ天草!帰りヒマだったら、オレ達と一緒に帰らねーか?」
「並盛町を案内するよ!」
その声がかけられたのは放課後、瑠璃華が家に帰る準備をしていた時だった
瑠璃華に話しかけてきたのは山本と京子。その横には、ツナと獄寺と花が立っている
いきなりそんなことを言われたので、思わず瑠璃華はポカンとした
「え?」
「だって天草、お前並盛に来たばっかなんだろ?ってことは、まだ並盛のこと知らないってことだろ?」
「…あ、」
山本に言われ、確かにそうかも…と考える瑠璃華
瑠璃華がようやく覚えているのは、家から並中までの道のりくらいである
「ってことで、あたし達が並盛を案内してあげるよ。…別に沢田達は来なくてもよかったんだけど」
「んなっ!」
「んだと?!わざわざ天草のために案内する、10代目の優しい心遣いを無駄にする気か!」
ぶちギレる獄寺に、山本が後ろからまーまーと言いながら押さえる
…お馴染みの光景である。
「…でも、いいの?」
「もちろんだよ!並盛のおいしいケーキ屋さんも紹介するね!」
「ホント!?私、ケーキ大好きなんだ!」
パアッと、笑顔になる瑠璃華
甘いものが好きなのはどこだって女子共通だ
いつの間にか京子も笑顔になる
「瑠璃華ちゃんもケーキ好きなの?」
「うん!たまに自分で作ることもあるよ!…簡単なものだけど」
「そうなの?ホント瑠璃華ちゃんってお料理が上手なんだね!今度作り方教えてくれない?」
「うん!いいよ!」
「……京子も瑠璃華も、まだまだお子様ね」
盛り上がる京子と瑠璃華に、花はあきれたようにつぶやいた