Snow White
□放課後は新たな出会い
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「お、獄寺のねーさん」
「ビアンキさん、こんにちは!」
ビアンキに気付いた山本と京子は元気よく挨拶をする
ちなみに、花はビアンキを見て、「大人ね…」と呟いていた
「ビ、ビアンキ…どうして、こんなところにいるの?」
「あら、決まってるでしょ?私の愛するリボーンの為に、私の愛がたくさん詰まった料理を作ろうと思って…」
「そ、そうなんだ…」
そううっとりしながら言うビアンキに、ツナはぎこちなく相打つを入れる
ビアンキが自ら動く時は、ビアンキが心から愛する、リボーンの為だけだからということを、ツナは身を持って知っていた
「…あら?」
そんな時、ビアンキが後ろにいた瑠璃華のことに気付いた
日本人離れした綺麗な瞳が、緊張する瑠璃華を見つめる
「貴女…見ない顔ね」
「こ、こんにちは!今日から並盛に引っ越して来ました、天草瑠璃華といいますっ!」
緊張しながらぺこりと頭を下げる瑠璃華を見て、ビアンキは柔らかく微笑んだ
「そう、貴女は瑠璃華っていうのね。私はビアンキ」
「はい!ビアンキさんですね!あの…ビアンキさんって、獄寺君のお姉さんなんですか?」
「えぇ、隼人は私の弟よ。でもあの子ったら、私と会うといつもあーなのよ。照れ臭いのかしらね」
「(ビアンキなんだか勘違いしてるーっ!!?)」
「そ、そうなんですか!それと、ビアンキさんってお綺麗ですね!すっごく羨ましいです!」
「フフッ、ありがと瑠璃華。
…ツナ、ちょっと来なさい」
ビアンキはツナを引っ張り、瑠璃華に聞こえないような場所まで遠ざかった
「ちょ、なんだよビアンキ!」
「あの瑠璃華って娘、素直ないい娘じゃない。いいツナ、恋はいつだって突然よ」
「はぁっ!?何言って…」
「恋は自分に正直にならないと、わからないものなのよ」
いつも以上に真剣に語るビアンキに、ツナは顔が真っ赤になる
確かに、かわいいとは思うけど……じゃなくって!
「…沢田君?ビアンキさん?一体どうしたのですか?」
「いえ、なんでもないわ瑠璃華。ちょっとツナに、一足早い大人の話をしてただけよ」
「ちょっ!?ビアンキがただ勘違いしてるだけだろ!?な、なんでもないからね!なんでも!」
「?」
「あらぁ?ツッ君ーっ!」
「か、母さん!?」
真っ赤になっているツナの後ろから、明るい1人の主婦…沢田奈々が買い物袋をいくつも下げ、ツナに手を振っていた