Snow White

□打ち上げられた過去
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細く小さな声で告げられ、だが重みがあるその言葉に、ツナは思わず言葉をなくす

リボーンが「……ダメツナが」と呟き、帽子のつばを下げた



「…瑠璃華、それはどういうことなの」

「ビアンキ!」

「おい、ビアンキ…そこらへんにしておけ」



ツナとリボーンがビアンキを止めようとするが、瑠璃華はゆっくりと首を横に振った


"この人達には話そう"
そんな気がした




「…私が、7歳の時でした。その時のことはあんまり覚えてないんですけど、私は両親と一緒に、イタリアへ行ったことがあったらしいんです」


ぽつりぽつりと、話し出す


「…その時に、私と両親が乗っていた飛行機がエンジントラブルで墜落して、乗客したほとんどの方が亡くなって…私の両親も、亡くなってしまっていて…
…私だけが、重傷を負いながら、奇跡的に生き残ったんです」

「…!」



異様な雰囲気が台所を包む

だが、瑠璃華は話を続けた
吐き出したかった



「…私がそのことを知ったのは、ちょうど1年前で…私は病院のベッドの上で、そのことを知りました。5年間…私はずっと意識不明で眠っていたんです」


























「…ようやく、目覚めたかね?」






ピッ…ピッ…と虚しく鳴り響く機械音に、紛れて聞こえた、声


知らない天井が、目の前に映る


そこへ、私の知らない人が、顔を覗き込んだ







…誰?




「…警戒しなくていいよ。君は…奇跡的に助かったんだ」




…助かった?




「お母さんやお父さんのことは、非常に残念だった…」





…何、言ってるの?

…ここは、どこ?




わたし…は………





「だ…れ………?」






 
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