Snow White

□10年越しの淡い約束
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「…あら。私ったら、さっきアホ牛にせっかくリボーンにあげる予定だった料理を食らわせてやったから新しく愛情を込めて作ったリボーンにあげる料理を部屋に置いて来ちゃったわ」

「すげーなそのノンブレス!(てか、めちゃくちゃランボのこと睨みつけてんじゃん…!)」



まだ焦げているランボに向けて刺々しく喋ったビアンキは、椅子から立ち上がる

ビアンキがあれだけの言葉を息つぎをしないで一気に言えるのは、ただ単に凄いといえばいいのか、ただ単にランボへの憎しみがあるだけなのか…どっちかだろう



「リボーン、ちょっと待ってて…瑠璃華にも食べさせてあげるわ」


「そっ、それはダメだからっ!!」

「(…なんで沢田君が言うの?)」





ツナがビアンキにそう言っても、「別にツナに言ったんじゃないわよ」と一蹴され、ぺたぺたぺたと台所から出ていった

すると奈々も、「回覧板取りに行ってくるわね〜」とにこやかに笑って台所から出ていく




「(え、ランボ君スルーなの?)」



瑠璃華がそう思った、その時…




「う…うわあああぁんっ!!」


「ひゃっ!?」




突然泣き出したランボは、天パな頭から紫色で細長い、バズーカを取り出した

…頭の中どうなってるの?




「うわあああぁんっ!!」


「…え?!」



瑠璃華は自分の目を疑った


なんとランボが泣きながら、そのバズーカを自分自身に向けたのだ

そして、引き金を引く




「ラ、ランボ君っ?!」




ドカァンッ!!





さっきの煙とは違うバズーカの煙が、モクモクと台所を包む

そして煙がはれると、そこには…



「え?」


「…やれやれ、またオレは10年後に来てしまったのか」




さっきまでランボがいた所に、牛柄の服を着た、いかにも伊達っぽい男子が立っていた

それを見たツナが呟く



「でた!大人ランボ…!」


「おとな…ランボ?」



一方、瑠璃華は信じられない思いでいっぱいだった
無理もない、さっきまでランボがいたのに、いつの間にか知らない誰かがいるのだから

けど、どことなくランボに似ているような、そんな気がした


…えーと、つまり…大人の、ランボ君ってこと?





「どうも、お久しぶりです。若きボンゴレ」

「ひ、久しぶり…てか、その呼び方はやめろって!」


「ランボ、君…?」



瑠璃華がポツリと呟く

そして、その声が聞こえたのか、大人ランボが後ろにいた瑠璃華に気がつくと、思いっきり目を輝かせた




「!貴女は、若き瑠璃華さん…!お久しぶりです!あぁ、10年前も貴女は相変わらずお美しい…」

「え?」



大人ランボがそう言うと、瑠璃華に近付き、両手をガシッと掴まれた



「まさか10年前の貴女に出会えるなんて…オレは幸せ者です!」

「は、はぁ…」




 
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