Snow White
□朝の散歩=冒険
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『駄目…』
雨が、降り注ぐ
『来ちゃ駄目っ…』
声が、呼ぶ
『―――――瑠璃華っ…!!』
「…ッ!」
瑠璃華は、冷や汗をかきながら眠りから目覚めた
やがてゆっくりと起き上がる
「……誰…?」
今回の夢は、何となく覚えてる
大量に降り注ぐ雨に、自分を呼ぶ誰かの声
でも、ただそれだけ
「…本当に、何なの……」
私は一体、何を見てるの?
瑠璃華が小さく呟くと、窓からチュンチュンと、小鳥のさえずりが聞こえてきた
そのさえずりが、今の時間が朝だということを告げる
「……朝、かぁ…」
一言で言えば、気持ちのいい朝。朝の日差しが部屋に差し込んだ
「いい天気だなぁ…」
そう呟くと、瑠璃華は思いっきり背伸びをする
まだ時刻は6時。空がほんのり明るくなった頃だ
「んじゃ、行こっかな」
瑠璃華は簡単な衣服に着替えて、外へと踏み出した
その手に、昨日書いた手紙を持って
「うぅ、寒い……秋だなぁ…」