Snow White
□ふんわり天使と極限男
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つい先程、奈々の迫力に押され、瑠璃華はツナと一緒に並中へと歩いていた
瑠璃華は申し訳なさそうに謝る
「沢田君、ごめんね?私なんかと一緒で…」
「いっ、いいよ全然!オレはちっとも気にしてないし!」
「そう?」
「そうだよ!(実際、瑠璃華ちゃんと一緒に学校に行きたいって思ってたし!あぁ、これが平和ってやつだよな〜)」
「?」
「(…獄寺君や山本はともかく、リボーンと一緒の登下校なんて…もう懲り懲りだよ…)」
…心の声は正直である
「でも、瑠璃華ちゃんって散歩するのが好きなんだ」
「うん。散歩っていうか…今日はただ、手紙を出しに行ったけど…散歩自体は好きだよ!いろんな人に会うし。そういえば今朝は雲雀さんと山本君に会ったよ」
「ヒバリさんと山本?!」
「?うん…」
ツナがあまりにも驚くので、瑠璃華は少し不思議に思った
…沢田君、前もこんな反応じゃなかったっけ?
「…思ったんだけど、そんなに驚くことなの?」
瑠璃華がそう言うと、ツナはちょっと困ったような顔をした
「いや…なんだか、ヒバリさんによく会うな〜って…」
「雲雀さん?」
「うん…ヒバリさん、群れるの嫌いだからさ…」
「…群れる?」
普段なじみのない単語に、思わずポカンとする瑠璃華
頭に浮かんだのはサバンナの弱肉強食な世界
…野生動物?
「…沢田君、それじゃ雲雀さんが動物みたいだよ?」
「いや、ヒバリさんはそっちの方が合ってるんだよ…」
げっそりした顔で言われると、瑠璃華は何も言えなくなった
…きっと、沢田君には私にはわからない苦労があるんだね。よくわかんないけど…
「…沢田君、大変だね」
「うん…まあね」
そうして、2人は並中へと歩みを進めた