Snow White

□ふんわり天使と極限男
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「!!おはようございます!10代目!」

「オッスツナ!今日は天草と一緒なのな!」


「おはよう!獄寺君、山本!」



ツナと瑠璃華が歩いていると、道に獄寺と山本が立っていた

どうやらツナが来るのを待っていたらしい





「獄寺君に山本君、おはよう!」

「また会ったな天草!」

「うん、そうだね!」

「おい、"また"ってどういうことだ?」



互いに笑い合う山本と瑠璃華に、獄寺が尋ねる

すると山本が答えた




「今朝さ、日課のロードワークしてたら、偶然天草に会ったんだ」

「私、その時散歩してて…」

「そういえば、今朝山本に会ったって…」



さっきの話を思い出すツナ

さっき瑠璃華は言っていた、朝の散歩で雲雀と山本に会った、と。





「……………」


その話を聞いていた獄寺は、あまり面白くなさそうな感じで瑠璃華達を睨んでいた



「ん?何だよ獄寺、睨むなって!」

「…別に睨んでねぇ」



その様子に気づいた山本が、声をかけるが、獄寺はそっぽを向く





「…………」


瑠璃華はその様子を見て、顔を悲しそうにするのだった












「みんな、おはよう!」


「京子ちゃん!」




ツナ達が話していると、後ろから京子が駆け寄ってきた

朝からふんわりと笑う京子に、元から好意を寄せているツナはぽわーんと浮かれた気分になる


それは瑠璃華も同じで、京子の笑顔を見ると、なんだか心が安らいだような気分になる

…だが、今日のその笑顔はどこかおかしかった




「おはよ、瑠璃華ちゃん!」


「京子ちゃんおはよ………?ねぇ京子ちゃん、どうかしたの?」

「…え?」

「京子ちゃん、昨日より何だか、元気がないような気がして…」




明るく挨拶した京子だが、瑠璃華には、京子がどこと無く不安そうに見えたのだ

瑠璃華がいち早く感じ、そう言うと、京子は不安そうな顔で話し始める





「……あのね。私のお兄ちゃん、見なかったかな…?」


「お兄ちゃん?京子ちゃん、お兄さんいるの?」

「…うん。昨日の夜から、朝になっても帰って来なくて…」

「京子ちゃんのお兄さんが?」




瑠璃華が聞き、ツナが京子に尋ねると、京子はこくりと頷く

その表情はとても悲しそうに、憂いを秘めていた





「笹川のアニキ、どこ行ったんだろうな?」

「ど、どうしよう…!何か事件に巻き込まれたんじゃ…!」

「なーに、大丈夫っすよ10代目!あの芝生頭、しばらくしたら帰ってきますって!」

「でも、帰って来てないし…」

「しばふあたま…?」

「そこツッコむところじゃないよ瑠璃華ちゃん!」




…人が行方不明なのに、凄く賑やかであるのはどうだろうか。





 

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