Snow White
□後日の決意とお弁当
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「オレはいいと思うぜ?大勢の方が楽しいしな!」
ニカッと笑顔で話す山本。どうやら彼は瑠璃華がボンゴレファミリーに入ることを喜んでいるようだ
そんな山本にに対し、獄寺はしかめっ面で話す
「…申し訳ありませんがリボーンさん、オレは反対です。ただの一般人が、このボンゴレファミリーに入るなんてありえません!」
「そ、そーだよリボーン!獄寺君もそう言ってるだろ!とにかく、マフィアとかに瑠璃華ちゃんまで巻き込むなって!」
「ホントにそー思うか?獄寺」
強気になったツナの意見をスルーし、リボーンがスーツの胸ポケットから取り出したのは数枚の書類
ツナが不思議そうに見る
「…なんだソレ?」
「瑠璃華の転入手続きの書類だ。ヒバリから借りてきたんだぞ」
「えっ!?ヒバリさんから!?(てかなんであの人、瑠璃華ちゃんの転入手続きなんて持ってんの!?)」
「そりゃあ、ヒバリは並中の風紀委員長だからな」
「人の心を読むなーっ!ってか、答えになってないし!!」
「ヒバリなら、ソレだけで十分じゃねぇか」
「た、確かにそーだけど…っ」
雲雀には、妙な説得力があるのだから不思議だ
例え、並中のみんなが倒れていてもそれが雲雀の仕業だと知れば、なんとなく予想はついてしまう
…酷い言い方だが
「で、コレがなんだよ?」
「よく見てみろ」
ピラッとなびいた書類をツナ達に渡す
その書類に書かれてあったのは、瑠璃華が転入した時に実施した、並中編入テストの点数で
その点数が凄かった
「ひゃ、100点?!」
「5教科全部満点だと…?」
「天草って頭いーのな!」
ツナ達が見たのは、瑠璃華の驚異的な学力の証
どの教科を見ても、ただ並ぶのは100点の文字ばかり
「獄寺、お前と同じ満点だ」
「………!」
獄寺はまるで信じられないような顔をする
獄寺の目には、瑠璃華がそんな才女には見えなかったのだ
「勉強だけじゃねぇ。お前ら、昨日の体育祭を見ただろ?瑠璃華の運動能力は山本並だ。そんな奴がボンゴレファミリーに入ったら、間違いなく勢力アップだろうな」
“勢力アップ”
その言葉を聞いた獄寺は、渋々と仕方なく、意見を変えた
「リ、リボーンさんが言うなら……オレはいいっスよ」
「うそ〜っ!?」
ツナの絶叫が響く
リボーンはまたニヤリと笑った
「決まり、だな」
「ちょ、ちょっと待ってよ!獄寺君や山本がそう言っても、瑠璃華ちゃんはまだ入るって言ってないんでしょ?!」
「まあそーだが…」
「じゃあオレっ、瑠璃華ちゃんを説得してくる!」
「じゅ、10代目?」
「ツナ?」
「獄寺君達はここにいて!」
ツナは立ち上がり、戸惑う獄寺達をよそに部屋のドアを開け、階段を急いで下りていく
脳裏に浮かぶのは、あの女の子
「(…瑠璃華ちゃんに、マフィアなんて危ないこと、させたくないよ!!)」