Snow White

□保育係争奪戦!
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「はーあ…」



晴れ渡る空の下…1−Aの教室でツナは数学の教科書を睨みながらため息をついていた

その様子に、瑠璃華は尋ねる




「沢田君どうしたの?」

「あ、いや…」

「…もしかして、さっき先生にあてられたこと?」



思い当たるふしがあった。それはさっき、ツナが担任に数学の難しい問題をあてられてしまったという出来事だ

…実は隣の瑠璃華が、こっそり答えを教えたのだか




「うん…今日もチンプンカンプンでさ…あ、さっきはありがとね」

「ふふっ、どういたしまして」



そう言ってニッコリ笑う
そんな瑠璃華に和むツナ



勉強は嫌だけど、瑠璃華ちゃんが隣にいるし!
今日も平和だなぁ〜…




…まぁ当然のことながら、そんな平和は崩れ去ってしまうのだが。










ツナと瑠璃華が話してると、クラスがザワザワと騒ぎ始めた





「何あのかっこ…」

「シマウマ?」

「パンダじゃない?」

「私は牛だと…」



「…うし?」

「?」



どこか聞き覚えのある単語がツナと瑠璃華の耳に入った

そしてクラスの視線の先には…




「ガ・マ・ン…」

「ランボー―――!!?」




なぜか泣きそうな…いや、もう泣いてるランボの姿がいた
身体は小さく震え、一生懸命に両手で股を押さえている

…どうやら、トイレを我慢してる様に見える




「…ランボ君?」



瑠璃華もランボに気づいた。そして一瞬で異常(?)だと悟る





「ツナぁ…ひっく……チャックがこわれてしっこできないぃ…」

「んなぁっ!?」



震えるランボに叫ぶツナ
…てか、そんなことで学校来たのかこいつは?!



そんなツナに、クラスは大爆笑に包まれた

クラスの冷やかしに、ツナは恥ずかしさで顔を赤くする




「ツナぁ…もれるぅ…」

「ちょっ!?やめろよランボ!こんなところで〜っ!!」



オレ、一生の恥だよ!!

ツナがそんなことを思ってると隣にいた瑠璃華が立ち上がった




「瑠璃華ちゃん!?」

「沢田君、ちょっとランボ君に付き合ってくるね!急いで行こっかランボ君!」

「う〜早くぅ……」

「先生!ちょっと失礼します!」

「お、おう…」




瑠璃華のちょっとした気迫?に押され、先生はタジタジになる

そう許可(?)をとると、瑠璃華はランボを連れて走り出した。一瞬で教室からいなくなる


…さすがは100m12秒代の駿足





「「「(((……天草、アイツ苦労してんだな……)))」」」



クラスと先生がひとつになり、じーっ…とツナを睨む




「えっ…えぇ!?」



結局こーなるのかよ!!




  
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