Snow White

□保育係争奪戦!
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「…ふぅ、これで大丈夫のはずだよ。開けてみて?」

「あ〜っ!ホントだもんね!チャック開けれるもんねっ!」

「そっか!よかったぁ」



ただ今、並中トイレ前

どうやら、ランボの服のチャックに糸クズが挟まっていたようで、その糸クズを取ると、チャックが開くようになった
チャックが開けれる様になって喜ぶランボ。そんなランボの様子を見ると、瑠璃華はつい嬉しくなる



「…ランボ君、トイレ大丈夫?」

「あ…もっもれちゃうもんね〜!」



慌ててトイレに駆け込むランボ。瑠璃華はクスクス笑う

…子供って元気だなぁ





…ん?


「コーヒーの香り…?」




ガチャッ




「ちゃおっス」

「…リボーン君?」




その声の正体は、沢田家のもう1人の子供(?)のリボーンで、片手にコーヒー入りのマグカップを持ってくつろいでいた



…消火栓の中で。





「えと…リボーン君、消火栓の中ってこんなのだったっけ?なんかソファーまであるけど」

「ここはオレのアジトだ。ちなみに学校中にあるんだぞ」

「…そーなんだ(…火事になったらどーなるのかな……)」



なぜか別の心配をする瑠璃華をよそに、リボーンは話しかける





「大変だったな瑠璃華、あのアホ牛の相手をして」

「アホ牛って…」



もはや定着してるみたいだ
…ランボ君かわいそうに



「ううん、大変じゃないよ。私、子供好きだもん」



そう言って笑う瑠璃華に、リボーンも意味ありげに笑う





「あーっ!リボーンだもんね!」

「ランボ君」



ちょうど、トイレを終えたランボが現れ、リボーンを見つけると、さっそく天パな頭から手榴弾を取り出した



「えっ!ちょっ…」

「死にさらせリボーンっ!」



ピンッとピンを引き、手榴弾をリボーンに投げる



「きゃあっ!?」

「うぜ」



瑠璃華は悲鳴をあげるが、リボーンはコーヒーを片手にランボに一瞬で近づき…




ドゴッ




「ぐぴゃっ!!」





ドカァンッ!!!






…手榴弾もろとも蹴飛ばし、ランボは窓の向こうで手榴弾もろとも爆発した




「ランボ君ー――!!?」

「やっぱりコーヒーは渋めにかぎるな」

「それは今言うことかな?!ちょ、ランボ君っ!?」

「ガ…マ…ン……」



瑠璃華が窓から覗いてみると、ランボは地面でプスプスいいながら焦げていた

…かろうじて生きてるみたいだ





「瑠璃華、明日の放課後に並中の中庭に集まれ」

「えっ?」

「ちゃおちゃお」




リボーンのいきなりの言葉にぽかんとなるが、リボーンはさっさと消火栓の中に消えてしまった





「明日の放課後に、中庭…?」



何かあったっけ、と思っていると下からランボの泣き声



「うああぁぁんっ!!!」

「あぁ!ランボ君!」




とにかく今は、ランボ君の怪我を手当てしないと!




 
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