駄文(歌)

□サウダージ
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塔の最上階の一室。
目を開けるとわっちは蜘蛛の巣の中でありんした。


あまりにいろいろあってどこまでが本当なのか分からぬ。


死んだはずの地雷亜の出現。そして銀時の………


(いや。やつは死んではいないはずじゃ。あれは夢。あの銀時が死ぬわけがない。)


わっちは自分に言い聞かせた。そんなはずはないと。やつはまたわっちの前に現れてくれる。気だるそうじゃがどこか趣のあるやつが。また会いたい。銀時と共にいたい。


(わっちはどうやらやつに惚れたらしいの。こんな気持ちは初めてじゃ。)



じゃがこの境遇からして本当にやつは殺られたのじゃろう。



(せめてもう一度だけ…一度でいいから…会いたい…。)


わっちの目から涙が落ちた。最後に泣いたのはいつだったじゃろう。わっちが男を想い泣くなど…。


(こんなにも早く別れが来るとは…せめて…最後に笑顔を送ってやりたかった…。)



わっちは責め続けた。全て自分が招いたこと。やつを巻き込み死なせてしまったことを。



罪悪感がわっちの心を痛めた。


(やつはもういない。じゃが忘れはしない。わっちを一人の女として見てくれた。わっちを認めてくれた銀時
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