駄文(長編)
□命をかけても守りたいものがある
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月詠は目を覚ました。
抵抗はしたが煙幕を吸って眠ってしまったらしい。
柱に縛られて動けない。
(銀時は無事だろうか?また迷惑をかけてしまった。やっぱりわっちは幸福を望んではならぬのだろうか?)
「おや?起きたのかい。」
「ぬし。こんな事してただではすまぬぞ。」
「ふっ。あいつも所詮根性なしさ。二日経ってもまだ来ねぇ。あんたホントにあいつの大事な人なのか?」
その言葉に月詠は自信をなくした。
今度は来てくれないかもしれない。
捨てられたかもしれない。
いや銀時はもうこの世にいないかもしれない。
(やはりわっちは女として生きてはならぬらしい。)
「わっちは銀時の大切な人ではないらしい…。もうよい斬るなりなんなり好きにせよ。」
「あんたは殺すには惜しいねぇ。」
子兵衛が寄ってきた。
(頼む。銀時。来てくれ。)
「おい。その女に触るな!」