駄文(長編)
□命をかけても守りたいものがある
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古兵衛に木刀が振りおろされた。
子兵衛はまともに食らい飛ばされた。
「銀時!」
「すまねぇ。遅くなった。怪我はねぇか?」
「大丈夫じゃ。」
銀時は月詠の縄を解いた。
「悪かった。俺のせいだ。」
「そんなことはない。わっちがもっとしっかりしていれば…」
「そんなことねぇよ。とにかく無事で何よりだ。」
それだけ言うと銀時は月詠の前に立ち古兵衛をにらみつけた。
「よくここが分かったな。」
「感だけは鋭いもんでね。」
「ふふっ。じゃ勝負といこうか。今度こそおまえの英雄伝説を終わらせてやる。」
「それだけかよ。」
「…???…」
「たったそれだけのために辻斬りやってたのか?それだけのために月詠巻き込んだのか?」
「うるせぇ!おまえに何が分かる?同じ戦争に参加し、方や英雄、方や無名だ。」
「好きで名が残ってんじゃねぇんだよ。殺ししかしてねぇのに何が英雄だ。そんなの死んでった仲間に申し訳ねぇよ。殺し合いの中の英雄なんて何も偉くなんかねぇ。名前聞く度あの悲劇を思い出す…」
「そんなのお前が弱いからさ。英雄さんだから言えるんだよ。」
「そんならくれてやるよ。」
「何っ?」