雪に咲く花

□イタリアからやってきたアノコ
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―――イタリア某所。バーで男たちが話している。

「リボーンか…またオヤジに呼び出されたようだな」
「人気者はつれーなー今度はローマか?ベネチアか?」
「日本だ」


リボーンと呼ばれた赤ん坊の言葉に驚く男たち。

「なに!!オヤジのヤツとうとうハラ決めやがったのか」

リボーンは何か楽しそうな顔をして言った…

「長い旅になりそうだ」―――――







――――並中―――

「テストは?」
「入学以来全部赤点」
「スポーツは?」
「ダメツナのいるチームはいつも負け」



向うから聞こえてくるクラスメートの声。
話の内容からして幼馴染は1人体育館にいるみたい。


「おっさくらじゃん!今度一緒にどう?」

幼馴染のところへ行こうと歩き出した私にかかってきた声は持田先輩のものだった。

『こんにちは、持田先輩。“どう?”って何がですか??』
「こっちの話。ま、今日は京子が待ってるからな。じゃ!」


そういえば、この先輩は親友の京子ちゃんとデキてるとかデキてないとかって言う噂があるけどどうなんだろう?
明日京子ちゃんに来てみよ!






『ぁ、ツナ君!!やっぱりここにいたんだ!
さっきクラスの子が体育館の方から歩いてきてたよ?』


憂鬱な気分で体育館の掃除をしていると、ソプラノ調の俺の大好きな声が聞こえた。

「うん、まぁね…」


さくらが来てくれて嬉しい気持ちと、またかっこ悪いとこ見られっちゃたという何とも悲しい気持ちが入り混じる。


『手伝うから早くやっちゃお?…ツナ君、顔色悪いけど大丈夫?』
「うん、大丈夫だよ///」

この可愛い幼馴染――さくら――の最大の武器?はド天然なところだと思う。
さっきから顔が近くて赤くなってる俺の顔を覗き込んでくるし……

『今度は赤くなってるけど、ホントに大丈夫??』
「へ、平気だよ//」

そしてこんな調子だし。
気にされてなさすぎだよね…俺。











今日もいつも通りのの日々。
朝ツナ君と学校に行って、授業を受けて、夕方またツナ君と家に帰って奈々さんのご飯をを馳走になって…。

そんな毎日がこれからもずっと続くと思ってた。
でも・・・―――――






『ツナ君、今日も早退しっちゃたなー。』

ドン、バコ、ドシ、ズルズル、ゴロゴロゴロ…


……――――――――実は、前々からそんなのは終わるって決まってたみたい。



『何の音だろう??ツナ君のお家から…。』




玄関に入ればちょっと驚いたような顔の奈々さんがいて、家庭教師と名乗るすごい赤ちゃんが来たと言った。
(すごい赤ちゃん?? じゃあさっきの音って…?)






『ツナ君、入るよ?』

ドアをノックをして部屋に入ると…、ちっちゃくて可愛い男の子と―――なぜかボロボロのツナ君。

「ちゃおっス」
『ち、ちゃお?(イタリア語…?)』
「正解だぞ
お前が姫野さくらだな。オレの名前はリボーンだ」

『へぇ…リボーン君?』
(…この子がさっき奈々さんが言ってた赤ちゃん…??)

『…ねぇ、どうして私の名前を知ってるの?』
「マフィアだからな」

その子は面白いことを言った。
(マフィアって…。)

……でも、


『(可愛い…。)
そうなんだ!なんかカッコいいね!』

そういわれて満更でもなさそうな顔をする赤ん坊…もといリボーン。


『抱っこしてもいい?』
「ぇ?!さくら?!やめた方がいいっt「もちろんだぞ」

小さい子が好きなさくらは嬉しくなってそっとリボーンを抱きしめる。


『わぁ〜ほっぺたプニぷにしてて気持ちいい!!
リボーン君ってかわいいね!』



!!?
あ、あれ…?? 気のせい…??…何か…?なん、だろう??
一瞬この子から何かを感じた気がするけど…、気のせいだったのかな?

リボーンを抱っこしたときさくらの中に何かが引っかかった気がした。



それより、さっきからツナ君がリボーン君をすごく怪訝そうな顔でみている。
不思議に首を傾げればリボーン君が言った。


「マフィアは女に優しくするもんだからな」
「なにそれーー!!意味分かんないし!!」
「本当は今すぐ撃って分からせてやりてーが、いまじゃないからな」

ぐるるるるー

リボーン君のおなかが盛大に鳴る。


「あばよ」
「うぉい!」
『バイバイ、リボーン君!!』

リボーン君は私の腕から飛び降り、
ツナ君とよくわからない会話をしてから出て行ってしまった。



ツナ君は今日も外食にするみたいで、私はツナ君に学校のプリントを渡してツナ君と一緒に出掛けることに。



階段を下りると奈々さんがツナ君に声をかける。

「ツナごはんは?」
「いらないよさくらと外で食うから金ちょーだい……って、
なんでお前うちでごはん食ってんのーーー!!」

見るとそこにはさっきのリボーン君が。

「リボーン君ツナの成績があがるまで住み込む契約なの。
さくらちゃんも座ってちょうだい、いまごはん出すから」

外食もいいけどやっぱり奈々さんの料理は一級品!!
ツナ君には悪いけど今日はここで食べさせてもらうことにする。


『ありがとうございます、奈々さん!ツナ君もここで食べようよ!!」





「でもいいなぁツナ君、リボーン君と一緒に住めるなんてー』
「(全然よくねーー!!!)」


ツナの気持ちは届かず、心の中で反響した。





その証拠にもうツナ君のお家に、わたちたちの住む並盛にリボーン君が来たんだから…―――――――――





―夜―

「海外のお兄ちゃんとおば様へ
  お元気ですか?わたしはまだちょっと寂しいけど、ツナ君や奈々さん、学校のお友達がいるので大丈夫です。
 さて、今日はツナ君のお家にリボーン君と言う赤ちゃんが来ました。ほっぺたはプニプニだし、すっごくかわいいんです。
 なんでもツナ君の成績があがるまで住み込みでお勉強を教えるみたいで、ツナ君は嫌がってたけど私はうらやましかったです。
  そういえばそのリボーン君…、どこかで会ったことがあるような気がするんです…。
 どうしてなんでしょう…?
 だってリボーン君はまだ赤ちゃんだし…。

  とにかく次に日本へ帰ってきたら見てみてください。ホントにかわいいんですよ。

  またお手紙書きます。
                                                             さくら」




手紙に書きだして改めて思う…、

『やっぱり会ったことあるようなきがするんだよなぁ…。
どうしてだろう?やっぱり私の気のせい…だよね。』


明日からとってもおかしくて、
とっても楽しい日々が始まるなんてほんの少しも思ってなかったいつもの静かな夜でした。





To be continued...
 


設定!  死ぬ気で告白されました。


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