雪に咲く花

□入ファミリー試験
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「ふぁ〜〜ねむい」
『眠そうだね、ツナ君』

眠そうなツナ君といつも通り学校に行っていると後ろから声がかかった。


「よおツナ、さくら」
「山本!おはよ!」
『おはよう、武君』

やっぱり武くんがいるとその場が明るくなるなー…なんて思いながら3人で登校するさくらたち。
ツナ君も楽しそうに話してるし… うん、やっぱりお友達っていいよね!
純粋なさくらは素直にそう思った。








「っつーわけで獄寺を納得させるためにも山本の「入ファミリー試験」をすることにしたんだ」
「オレが納得できーん!!何 勝手に決めてるんだよ! ってか勝手に学校のプール入んなよ!!」

これは放課後、ツナとリボーンのやり取りのほんの一部である。


『わたしは良いと思うけどなぁ〜 武君がファミリーに入ったら楽しそうだし!』
「ちなみにもう獄寺に山本を呼びにいかせたぞ」
「なんだってー!!?あ あの獄寺だぞ!!山本になにかあったらどーすんだよ!!」

あくまでも山本を心配して焦るツナは一目散に山本と獄寺がいるであろう場所へ走って行った。
##NAME##もそれに続いて走る。
リボーンはおそらくそれを楽しんでさえいるのだろう。



「おーい!!!」
『武君、隼人君!!』
「10代目、さくらさん!」
「よぉ」

まだなにも起こっていないことに安堵するツナ。


「!? なにそいつ ツナの弟?」
「へ?」

状況のわかっていないツナの後ろからいつもの声が聞こえた。

「ちゃぉっス」
「げっ リボーン!!」

リボーンはツナの腰にロープをつけて、ボードに乗っていた。


『あれ?ツナ君気づいてなかったの?最初から引っ張ってたから気づいてたかと思ってたんだけど。』
「知らなかったよ!!」

“ガーン”という顔をして突っ込むツナ。
誰でもそれは告げてほしいものだろう。



と、さっきの山本の問いにリボーンが答える。

「弟じゃねーぞ オレはマフィアボンゴレファミリーの殺し屋リボーンだ」
「ハハハハ そっか そりゃ失礼した。こんなちっせーうちから殺し屋たぁ大変だな」

さすがは天然という所だろうか。まったく動じない山本。
それどころか子供のごっこ遊びだと思っている始末。

「そーでもねーぞ。おまえもボンゴレファミリーに入るんだぞ ファミリーの10代目のボスはツナなんだ」
「っほーーそりゃまたグッドな人選だな
よーしわかった んじゃオレも入れてくれよそのボンゴレファミリーってのに」


山本の言葉にニカッと笑うリボーン。

「えーーー!!や…山本!?何言ってんの!?」 驚いて青くなるツナ。

「ちっ」 舌打ちをする獄寺。

そしてその様子をニコニコしながら見ているさくら。
反応はバラバラだが、リボーンと山本が楽しそうなのはよくわかる。



「で何すりゃいいんだ?」
「まず入ファミリー試験だぞ」
「っへ――試験があんのか 本格的じゃねーか」


ノリノリな山本からピョーンと飛び降りて

「試験に合格しなくちゃファミリーには入れないからな
ちなみに不合格は死を意味するからな」


と、恐ろしいことをサラリとリボーンは言った。

「んなーーーっ!!!」
『頑張ってね、武君』
「っちょ、さくらも応援なんてしてないでこいつ止めてよ!!」
『どうして?だって、試験をやめたら武君が入れなくなっちゃうんだよ?』
「(さくらはリボーンがどんな奴かわかってないからそんなこと言えるんだよーっ)」




ツナの切実な思いも伝わらず、ついに試験が始まる。


「よし、さくらはあぶねぇからこっちで見学だぞ」

さくらを危なくないところに呼んで、試験の説明をしだすリボーン。


「試験は簡単だ とにかく攻撃をかわせ」
「!?」
「んじゃはじめっぞ まずはナイフ」

ビュ ビュ ビュ


すさまじい勢いでナイフを投げるリボーン。

「!! うおっ」
「ま!待てよリボーン!!本当に山本を殺す気かよ!!」

あまりにも本気でやっているリボーンを見て止めに入るツナ。


…が、

「まあまてツナ オレらもガキん時木刀で遊んだりしたろ?いーじゃねーか つきあおーぜ」
「(まだ子供の遊びだと思ってるーーー!!!)」

どこまでも天然の山本は全くもって危機感を感じていない。
しかも強制的にツナも参加することに。


「どっちが試験に受かるか競争だな さあ逃げろ!」
「そんなぁーっ 待ったーっ!!」

本気で逃げるツナと山本のに、本気で投げるリボーン。
でも、その攻撃は一向に当たらない。


『すごい……。全部キレイによけてるっ!!』
「さすが野球で鍛えてるだけあるな 反射神経バツグンだ」

リボーンは楽しそうに笑ってそういうと、どこからかほかの武器を取り出した。

「次の武器はボウガンだ」
「ガハハハハ リボーン見っーーけ!!
おれっちはボヴィーノファミリーのランボだよ!!5歳なのに中学校に来ちゃったランボだよ!!」
『ランボ君!?』
「うざいのでたーーっ!!」


と、そこにこの間あったランボが出てきた。
でもリボーンはそれを無視して試験を続行。

それを悔しく思ったのかランボも頭をごそごそして何かを出した。

「パンパかパ〜ん♪ミサイルランチャ〜〜っ 死ねリボーン!!」

ドドドオンッ

「ンギャアァア!!」



『リボーン君、そろそろやめようよ!これ以上やったら危険だよ!! ランボくんもこっちおいで!』


そろそろ危険だと判断したさくらが止めるもリボーンは聞かない。

「心配するなさくら。ツナ達なら大丈夫だぞ。
獄寺もぶっぱなしていいぞ 山本を殺すつもりでいけ」

それどころか獄寺にも参加するように言った。

『心配しなくていいって…、…!? みんな!!?』





「やれやれ10年後のランボがやるしかねーな」
「最後はロケット弾だ」
「果てろ」
「サンダー セット」

10年バズーカで大きくなったランボ、やる気満々のリボーンと獄寺が一斉に攻撃を仕掛ける。

『!!?』


ドシュウウウ  ドウッ  バアッ

「え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」
「おいおい…」
『あっ危ない!!』


ドガアン

学校では…いや、ふつうの人は一生聞くことのないであろう爆発音が響いた。



『(すごい爆発っ!!)
ツナくーーん!!武くーーん!!大丈夫ーー!?』

爆発の起きたところへ駆け寄るさくら。


「(やっべー 調子にのりすぎたかも)10代目ーー!!大丈夫ですか10代目ーー!!」

獄寺も叫ぶ。
すると煙の中からツナと山本が出てきた。


「ふーーあぶねーーあぶねーー」
「山本が引っぱってくれたおかげで た…助かった――」
『…よかった。』


「試験に合格だ おまえも正式にファミリーだぞ」
「サンキュー」

リボーンのその言葉に嬉しそうに笑う山本のところへ獄寺がむかってきた。
そして…

「よくやった」
「!」
『隼人君!?』



ツナ、さくら、山本が驚く中、獄寺は山本に言った。

「10代目を守ったんだ ファミリーと認めねーわけにはいかねぇ
でも10代目の右腕はオレだからな。おまえはケンコー骨だ」
「け…ケンコー骨!?
前から思ってたけど獄寺って面白ぇー奴な!
だがツナの右腕を譲る気はないね。おまえは耳たぶってことで」
「んなぁ!?」
『え!?』



『あの2人、結構仲いいみたいだね、ツナ君』
「な、仲がいいって言うか、ある意味息合ってるみたいな…。(つーか二人で部下気分だーー!!!)」







To be continued...
 



泣き虫ランボ  ビアンキ


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