本棚A
□俺の柿はやらねぇぜ
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図書室に来て、好きな本を手に取り、席に座って本を読んでいると、
むしゃむしゃむしゃ
隣りがうるさい。
むしゃむしゃむしゃ
うるさい
折角本を読んでいるのに集中できない。本を持っている手がプルプルと手が震える。図書室で食べ物食べやがって、と腹が立ち、隣をキリッと睨みつけた。
「・・・」
「むしゃむしゃむしゃ」
隣にいたのは、かなりのイケメンで何故か柿を食べていた。まさかの光景に固まっていると、柿を食べているイケメンが見ている私に気付いたのか、目を向けた。
「ん?なんだ。・・・はっ、まさか。俺の柿はやらねぇぜ!」
「いらねぇよ」
見知らぬイケメンに思わず突っ込んでしまった。
そうか、と言って、再び柿を食べはじめた隣のイケメン。うるさいけど、見ていてなんだか可哀そうになってきたので、もう放置することにした。
隣でむしゃむしゃという音を聞きながら、本を読んでいたら、10分後、そのイケメンは図書室の司書さんに声を掛けられ、
「なんで、図書室で柿を食ってはいけねぇんだ」
と叫びながら追い出されていた。
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