てにす

□01.運命のなんやらって。
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『……あ、あと…べ…?』


コスプレにしては出来すぎた彼は
居るはずのない相手の名前を呼んでしまうほど綺麗だった。



「ふっ。何処の者かはしらねぇが俺様の名前を知ってるってことは少なからず繋がりは有りそうだな」



俺様の…名前?
はぁ?!こいつ何言ってんの?!


『……ちょっとお前、頭大丈夫?』


真剣な顔して言う彼が誰なのか確かめたい衝動に駆られて
ベッドから降りて近くまで行った。

これは…作りものには…見え、ない。


「てめぇ、助けて貰った相手をお前呼ばわりは関心しねぇな。あーん?」


そう言って私の顎をクイッと上げて目を合わせようとする彼を
“偽者”や“変装”ではないと悟った。


そうだ…お礼。言わなきゃ…
あれ?そういえば何かすごく大事なことを…




『……っ!!!!!』


 
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