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□あなたのその先に
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いつも家のどこかにね、自分のストーカーが潜んでるとか考えてみてよ。
仕事帰り
「近藤さんにもうちょっと優しくしてあげたっていいのに…」
と、私にため息まじりで言うおりょうに問いたら
「…そう言われたらもうなんも言えないけど…」
そう言って家に潜むストーカーを想像してみたらしく眉間にシワをよせてまたため息。
普通に考えたらかなりゾッとするシチュエーションよね。
なのに
なんであのひとって言うだけで(腹は立つんだけども)安心してるのも確かな自分がいる…
警察だから?
いざとなれば腕のたつ男だから?
私が受け入れさえしなければ絶対手を出してこないひとだから?
確信的な理由がほしくて
あれもこれも考えてみたけれど
どれも違和感がある。
新ちゃんが万事屋の仕事があると私は家に長い時間一人きり。
いや…屋敷のどこかにあのひとがいるんだけど。