捧げ物
□砂糖以上の甘み
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『グレイー!』
後ろからギューッとオレの背中に抱きつくレイラ
「ん?」
『チューして?』
「はっ!?」
いつもなら絶対にそんなことを言わない彼女の口から
そんな言葉が出てくるとは思わなかった。
思わず、オレは目を見開いた。
『グレイ、早く〜』
彼女の腕を放して振り返れば、
レイラが甘えた目でオレを見上げる。
「お前、本当にレイラか?」
『うん、あたしはあたしだよ?』
たまには甘えたくなる日だってあるのよ…
なんて言って、彼女は真っ赤な顔で俯いている。
「レイラ」
『ん?』
彼女の顎にオレは指を掛ける。
「愛してる」
『あたしもだよ、グレイ』
ニコリと笑う彼女に
そっと自分の唇を重ねた。
砂糖以上の甘み
(何も君を超えられない)