二人でひとつ!
□第2話
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放課後
山本「なぁ、真城達ってどの辺に住んでんだ? もし方向同じだったら一緒に帰ろうぜ!」
ホームルームも終わり生徒達がバラバラと帰って行く中、2人揃って教室から出ようとしたトキとゼンを、山本が引き止めた。
トキ「もちろんい〜よ! ね? ゼン」
ゼン「うん!」
と、いう事で、5人で帰る事になったツナ達。
ツナ「それにしても真城さんって勉強もよくできるんだね」
トキ「へへへ〜。まぁね!」
下駄箱に向かいながら、今日1日の授業を振り返ってツナが話題を出した。
確かに今日の授業でトキはすごかったのだ。
数学の授業では皆が全くわからない問題をスラスラと解いたり、英語では当てられた箇所をペラペラととても良い発音で読んでいた。
ゼン「姉さんはすごいんだ。何でもできるし、人からも好かれるし」
ツナ「それを言ったら真城君だって女子に人気だったよ」
コミュニケーション能力に関しても、トキはずば抜けていた。
それは京子や黒川とすぐに打ち解けた事からもわかる。
外見の印象から始めは不良と疑われたトキだが、話してみると意外に話し易かったりと、休み時間等はいろんな生徒から引っ張りだこだった。
しかもトキの容姿は俗に言う美人だ。
だからそれも手伝っていたのだろう。
一方ゼンは朝話していた通り人見知りが激しいのか、ずっとツナ達のそばにいた。(トキのそばは知らない人でいっぱいだったから)
けれどゼンの容姿は可愛い&癒し系で、今日1日で多くの女子達を魅了していた。
ゼン「なっ! そんな事ないっ…………」
下駄箱に着き、ゼンが照れながら自分の靴箱を開けると、可愛らしい手紙が4、5通パラパラと落ちた。
ゼン「はっ果たし状!!?」
トキ「違うよ、ラブレターだよ」
床に落ちた手紙を確認しながらトキが言った。
ツナ「(まだ初日なのにっ!?)」
山本「ハハハ、すげーのな!」
獄寺「ケッ!」
トキ「うんうん、さすがはあたしの弟だなぁ」
と、トキが自分の靴箱を開ける。
すると今度は最低10通以上の手紙がドサドサッと落ちた。
トキ「………………………………………果たし状?」
ツナ「ラブレターじゃないの;」
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